子どもの考える力を伸ばす上手な教え方の極意

保育においては、日常生活を安全に送るための教育にも重点が置かれます。しかし保育園にはさまざまな年齢の子どもが集まっており、その理解力も千差万別。なかなか言うことを聞いてくれない園児には、つい怒ってしまうこともあると思います。でも感情に任せて怒っても、子どもはなかなか理解してくれませんよね。今回は子どもを上手に教える方法について考えてみたいと思います。

子どもは“今やりたいこと”をやりたい

子どもは自分の欲求に正直です。外の景色を見ようとして2階の窓から身を乗り出したり、急に車道に飛び出して車にひかれそうになったり…。大人はその行動の先にある事故やケガの危険性を予見して、そのような行動はやめさせたいと考えます。

でも子どもは今この瞬間に“やりたいこと”をやりたいので、一方的に邪魔されることには不満を感じます。そのため、危険な行動をやめさせることだけでなく、子ども自身が危ない目にあう可能性があることを理解させなければ、同じことを繰り返す可能性が残ってしまいます。

子どもは窓の外に身を乗り出すと、どのような危険が待っているのかを想像できません。なので単に「危ないから」と説明しただけでは理解できないのです。窓の外に身を乗り出しすぎて、もしも下の階に落ちてしまったら…!?その先に想定されることを根気良く説明し、自分の身を守るために衝動的な行動は控えなければならないことを教えなければなりません。ただ大声で「ダメ」と言うだけでは、教えたことにはならないのです。

子どもの言動には彼らなりの理由がある

子どもには難しい言葉がわかりません。大人が使う言葉で説明しても理解できないことも多いです。しかし彼らは彼らなりに考え、彼らなりの理屈があって行動しています。道路に飛び出して車にひかれそうになったら、大人は慌てて大声を出したり怒ったりしながら子どもの安全を守ろうとしますし、それは必要なことです。でも怒りっぱなしはいけません。飛び出したのには何か理由があるはずです。勢い余って怒ってしまっても、その後にはどうしてそんなことをしたのかを聞いてみましょう。

もしかしたら、お友達が落としたハンカチを拾おうとして、道路に出てしまったのかもしれません。ハンカチを拾ってあげようとする行為はお友達に対する優しさの表れです。そのこと自体は褒められてしかるべきことですよね。道路に飛び出したこととは切り離して評価しないと、子どもは何が良くて何が悪いのか判断に困ることになってしまいます。

園児はたくさんいるので、一人ひとりに十分な時間を割くのは難しいかもしれませんが、なるべく頭ごなしに怒鳴ったままで終わりにしないように心がけましょう。

大切なのは子どもを理解しようとする”姿勢”

まだ言葉を自在に操れない幼児にとって、自分の思っていることを言葉に置き換える作業もまた難しいことです。伝えたいことがあっても上手く言葉にできず、イライラしてしまうこともあります。特に家庭でのコミュニケーションは両親との距離が近いだけに上手くいかないことも多いようです。

保育士は家庭に比べると、程良い距離感で子どもと接することができます。冷静に子どもを理解しようとする姿勢は、幼児教育のプロとして保護者の信頼を集めることにつながり、ひいては親子の円滑なコミュニケーションのサポート役を果たすことにもなると思います。

まとめ

子どもの成長過程に合わせ、きめ細かな指導が求められる保育士の仕事。特に幼児期における教育は、その後の人としての生き方を大きく左右する重要なものとされているだけに、保育士が子どもに与える影響は計り知れません。

自分の気持ちを上手く説明できない年代の子ども相手に、彼らが何を考え、その行動に出たのかを正確に把握するのは困難です。しかし、あなたが子どもたちを理解しようと努めていることは必ず彼らに伝わり、深く愛された経験として心に残り続けることでしょう。そしてその経験は人間として心豊かにたくましく生きる力の糧になるのです。

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