保育園をICT化するとどうなるの?改善できる3つの業務

平成27年、厚生労働省は保育所等におけるICT化の推進を打ち出しました。これにより保育支援システムを導入した園は一定の補助金が得られ、また保育士の負担も軽減されることが見込まれています。では具体的にどういったメリットがあるのでしょうか。ここではカテゴリを大きく3つに絞って見ていきたいと思います。

手書きの作業がグッと減り、安全性が向上する

保育支援システムを導入している園のおよそ9割の保育士が「手書きでの業務が減ること」をメリットとして挙げています。保育日誌や指導計画の管理、おたより作成などに多くの保育士が苦戦していたことがうかがえます。

今まで保育の現場では紙媒体が主流でしたが、紙では印刷のコストや紛失の可能性もあり、効率が良いとは言えませんよね。また個人情報を取り扱う上でも管理に不安がありました。しかし、デジタル化してスマホやタブレットで閲覧できるようにして、パスワード等のセキュリティ対策をすれば、リスクはとても少なくなります。保育要録なども、デジタル化したものをそのまま小学校に渡せばよいので、とても便利です。

細かい計算業務などはシステムが自動で行ってくれるので、作業時間が短縮されます。例えば職員のシフト管理1つとっても、デジタル化することで時間や手間が省けます。さらにシフトのデータが給与計算にリンクすることで、職員全員の給料計算が自動化されます。

業務の工数も減らせる

例えば登園・降園の場合、保育支援システムを導入すると記録が簡単に残せます。このとき、園児がバーコードをかざしたり、保護者がパネルをタッチすることで登園・降園の処理ができるので、職員の記録業務がなくなります。

運動会などの行事の写真や、普段の園内の子どもの様子を写真に残しておきたい場合にも、保育支援システムは非常に便利です。システムを利用して画像を共有し、ネット上で注文を受け付けることで、これまで手間のかかっていた写真販売の作業工数も減らせます。

保育支援システムには、園児一人ひとりの情報を管理できるという強みもあります。顔写真入りで一覧表示したり、備考欄に園児の詳しい情報を付け加えることもできます。

近年増加傾向にあるアレルギーの有無も保育士同士でしっかり情報共有できるので、ミスのない管理が可能です。体調の変化の記録、発育状況の記録などが可視化された状態で管理できるのも、ICTシステムならではの機能です。

情報共有がスムーズに

保育支援システムを使っている保育士の声の中で、2番目に反響が大きいのが「保育士間での情報共有がスムーズにいくこと」です。保育の現場は多くの場合シフト制で、早番や遅番があります。この早番と遅番の交代時の引き継ぎがとても大切です。しかしこの時間帯には必ず周りに子どもたちがいて、なかなか落ち着いて話をすることができません。その日の出来事などを十分に伝えるチャンスがないことは保育士の悩みでもありました。

これもICTシステムを導入することで解決できます。例えば「今日何時ごろに○○君が鼻水を出していたので、風邪の兆候がうかがえる」といったことを、端末を介して共有すればいいのです。これにより、お互いの都合に左右されることなく必要な状況を伝達できるので、時間と手間を省くことができるようになります。

保護者との情報共有でも活躍

これは保護者とのコミュニケーションにも言えることです。保育業務を支援するICTシステムなら、保護者と保育士との連絡をより円滑にすることが可能です。園からは子どもの様子をレポートしたり、お知らせを配信できますし、保護者は台帳を開く手間が省けるので、園からの連絡を見忘れることが減ります。

例えば保育士は、スマホアプリで写真とともに一日の過ごし方を保護者に伝えることができます。保護者は写真を見ることで、子どもがどんな体験をしているのかを具体的にイメージできるようになります。園児の健康面や成長の様子をすぐに共有できるので、『一緒に子育てしている』という実感がわき、保育士との信頼関係がさらに深●ことでしょう。

また保育士は、育児のアドバイスを保護者にすることもできます。保護者側のアプリでは、複数登録が可能なため、母親だけでなく、父親や祖父母とも情報を共有でき、家庭での保育にも役立てられます。ICTシステムは、情報共有をスムーズにし、保護者と保育士との架け橋になるのです。

まとめ

「ICTシステム」というテクノロジーが保育の現場に入ることは、一見温かみのある場所に冷たいものが入ってくるようにも感じられます。ですが、それはあくまで裏方の仕事をシステムが担うというだけの話。保育士の負担を軽減し、保育の質を下げないために打ち出されたのが保育のICT化なのです。

現時点では、まだまだ保育支援システムが普及しているとは言えません。その背景には、保育の現場がシステムを用いた業務をイメージできず、導入に踏み切っていいのかどうか戸惑っている現状があります。…今までのやり方から急激に変化するかもしれないのですから、戸惑うのは当然ですよね。

でも、最近の機器はいろいろな工夫がされており、説明書を読まなくても操作できるように考えられています。保育支援システムは、毎日子どもたちのために頑張る保育士の皆さんを応援するためのツールなのです。ぜひ一度手にとって、その有用性を実感してみてください。案外簡単に使いこなせてしまうことに、きっと驚くと思います。

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