子どもの心と知能をはぐくむ「語りかけ育児」で子育ての悩みも解消

生まれたばかりの赤ちゃんに語りかけるお母さんやお父さんは多いですよね。たとえ言葉が返って来なくても、赤ちゃんに話しかけることは、子どもの心と知能の成長に良い影響を与えます。親も子どもとの時間を大事にすることで、

語りかけ育児とは?

イギリスの言語治療士サリー・ウォード氏が提唱した「語りかけ育児(Baby Talk)」は、乳幼児向けの育児法です。毎日30分程度、赤ちゃんとしっかり向き合うことで赤ちゃんに安心感を与え、自己肯定感を育みます。イギリスでは子どもの心と知能の発達に効果が認められ、イギリス政府も推奨しています。

語りかけ育児の基本

語りかけ育児は、もともと言葉の遅れや障害を持つ子どものために開発されたプログラムです。研究の結果、ごく幼い子どもの発達にも好ましいプログラムであることがわかっています。

語りかけ育児の方法は「毎日30分、赤ちゃんに言葉で優しく語りかける」というシンプルなものです。大人が子どもの目を見て、ゆっくりと言葉で語りかけます。このとき、親は完全に語りかけに徹し、赤ちゃんに何かを言わせようとしたり、リアクションを求めるようなことはしません。実践した両親たちには、楽しみながら実践できるプログラムとして好評だったようです。

赤ちゃんに「自分は意味のある存在」と感じてもらう

最近の赤ちゃんの研究では、「子どもには<自分の感情表出や声がきっかけになって、相手がそれに丁寧に反応してくれる>という経験がたくさん必要である」ことがわかっているそうです。子どもが自分の存在を意味のあるものと感じるためには、相手の指示や要求に従わされるのではなく、大人が子どもに応える環境が大切です。

子どもが自分の存在価値を認め、大事にされていると感じ取った結果、子どもはどんどん言葉を身につけ、知能を発達させると言います。ウォード氏の研究では、言葉の発達が遅れ気味の10カ月児に対して語りかけ育児を実践したところ、4ヶ月後には正常発達の子どもたちに追いつくことができたそうです。

集中力に優れ、人なつこい子どもに

語りかけ育児の追跡調査では、プログラムに参加したほとんど全員の言葉のレベルが正常もしくは水準以上のレベルに達していたそうです。中には言葉の理解力や文を作る力が4歳半のレベルに達している子どももいました。

7歳になると、10歳半レベルの言語発達と読解力を示す子どももあらわれ、高い語彙力も見られました。また感情面や行動面の発達、社会性にも差が見られ、集中力が高く自己表現に優れており、親しみやすい子どもが多かったそうです。

これらのデータから、言葉の遅れを防ぐために開発された語りかけ育児法は、全ての子どもの発達に役立つことが認められています。子どもと向き合って語りかけることは、自ら学習する土台を作ります。無理に本を読ませたり、計算させたりするまでもなく、子どもが自ら学び、のびのびと成長できる力を身につけさせることができるのです。

“3歳児神話”にとらわれる必要はない

「3歳までは母親が子育てに専念すべきだ」という“3歳児神話”のために、罪悪感を持ちながら子どもを保育園に預けている母親は多いと言われています。有識者によると“3歳児神話”には科学的根拠がないそうですが、それでも気になってしまうという両親には、語りかけ育児の実践を勧めてみてはいかがでしょうか。

1日30分子どもに語りかける……ただそれだけで子どもの様子に変化があれば、きっと仕事をしていることに対する後ろめたさも薄れるはずです。子どもが生まれたからといって自分の人生まで子どもに捧げる必要はないと実感できれば、保護者の悩みも解消できることでしょう。

<参考>
サリー・ウォード (著)・槙朝子 (翻訳):「語りかけ」育児~0~4歳 わが子の発達に合わせた 1日30分間~

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