「保育士確保集中取組キャンペーン」が実施されます!

こんにちは、ICTキッズ編集部です。昨年6月の安倍総理の記者会見で「保育の受け皿50万人分の確保、来年までの達成に向け、約束どおり実施いたします。」という話があったように、少しずつではありますが「待機児童解消加速プラン」が実行され続けています。事実、平成25年度から平成27年度までに保育の受け皿は約31.4万人分増えました。50万人分の受け皿を作るにはさらに約18.6万人分の拡大が必要となります。

この受け皿を増やすためにも、国全体として新たに9万人の保育人材の確保が必須となっています。この9万人近くの保育士を獲得するために、2017年1月17日、厚生労働省から「保育士確保集中取組みキャンペーン」の実施が発表されました。

保育士確保集中取組キャンペーンの主な取組み

平成29年4月の新学期に向けた保育士の確保のために、このキャンペーンでは潜在保育士の掘り起こしを強化し、ハローワークへの求職申込みや保育士・保育園支援センターへの登録を促します。さらにハローワークによる保育士のマッチングを強化。保育士確保が困難な状況の保育園には、各種機関が連携して積極的な就職あっせんを実施するというものです。

掘り起こしの具体的な取組み

潜在保育士の掘り起こしのためには保育士就業を呼びかけるリーフレットを活用し、保育士の処遇改善や再就職支援、勤務環境改善に関する取組みを伝えるPR活動を行うようです。これまでの調査によって、保育士不足の主な原因として保育士の処遇、つまり給与が多業種に比べても低いということが明らかになっています。このような処遇が改善されたことを潜在保育士に呼びかけることで、再就職の意識を高めてもらうことが狙いです。

就職あっせんの強化の具体的な取組み

就職相談会や職場体験、再就職支援セミナーの同時開催を行うことで、就職希望者に対して求人保育園とのマッチングの機会を増やすことが第一の狙いです。あわせて充足が必要な求人提出保育園には、訪問して個別に求人獲得におけるフォローアップを行います。更に保育士確保が困難な保育園に対しては、都道府県・保育士・保育園支援センターおよびハローワークが連携した積極的なあっせんを行うことで、4月までの保育士雇用・確保を実現する取組キャンペーンになるようです。

具体的に改善された保育士の処遇とは?

改善された保育士の処遇を、ここで改めてグラフを混ぜて紹介していきたいと思います。まずは給与面での改善ですが、平均で3.3%改善されるということです。月額でおおよそ1万円の給与が増える予定だそうです。平成24年度以降の取組みからあわせると約10%、つまり月額で3万2千円程度の改善になります。単純に考えると、平成24年前に保育士をやめている方は、再就職するだけで3万2千円も月の給与が上がっていることになります。

さらにキャリアアッププランの仕組みづくりを行い、技能・経験に応じて月額5千円~4万円の給与の改善を行うことになります。上記のプランを見ていただけばわかりますが、保育園の組織としては保育士、主任、園長という3つのキャリアしかありませんでした。一般保育士から主任保育士までの間に、今回新たに2ステップのキャリアが生まれることで、キャリアアッププランがより明確になります。明確なキャリアアップの仕組みができることで、保育士の保育業務におけるモチベーションを高く維持できることが見込めます。その結果として保育士の継続的な勤務を促すことが可能になるのではないでしょうか。

ほかにも、ブランクがある保育士には嬉しい保育実習研修なども保育士・保育支援センターで行われています。また就職準備金として40万円の貸付や、未就学児がいる場合に保育料の一部の貸付けも行っています。いずれも2年間の勤務で返済を免除されます。

潜在保育士へのアピールポイントまとめ

  1. 平成24年度以前よりも平均給与が3万2千円程度改善!
  2. 園内キャリアアッププランが整備され月額5千円~4万円アップまでの道筋が明確に!
  3. ブランクがある保育士への保育実技研修
  4. 40万円貸付有り!(2年間の勤務で返済免除)
  5. 保育料の一部貸付有り!(2年間の勤務で返済免除)

保育園にとって求人しやすい環境づくり

続いて求人する保育園側の視点で、この取組みを見ていきたいと思います。この対策には大きく4つの支援ポイントがあり、保育補助者の雇用に対する支援、ICTシステム活用支援、人員配置に対する運営費上乗せ、宿舎借り上げ補助となっています。

保育補助者の雇用の支援として、年額221.5万円の補助と年額295.3万円の貸付支援があります。さらに未就学児を持つ保育士の割合が多い施設に対しては、年額221.5万円の貸付支援がされるようになりました。この貸付に関しては、保育補助者が3年間で保育士資格を取得した場合は返済免除となります。

また指導計画や保育日誌の作成等においては、ICTの活用による業務効率化のためのシステム購入費を上限100万円まで補助しています。さらに3歳児の保育において手厚く保育士を配置している場合には、保育園等の運営費の上乗せを実施しています。さらに保育士のための宿舎借り上げ支援として月額上限8万2千円を支援も行われています。

まとめ

「保育士確保集中取組キャンペーン」は厚生労働省から出された国からの指示です。国はこれだけ具体的な方向性を示して予算を振っている現状ですが、肝心の地方自治体の動き方次第で結果は大きく変わってきます。

事実、参考にした資料の注意書きには「一部の自治体では職場復帰や勤務環境改善に関する取組みを実施していないことがあります」と記されています。またICTの活用における補助金が、自治体の予算組みの関係上、実施されなかった地域もありました。この取組みに対して、各自治体が積極的に取り組むことをICTキッズでは期待したいと思います。

厚生労働省詳細ページ