保護者の育児ストレスを緩和するために保育士ができるアドバイス

子育て世帯は仕事や育児に追われ、ストレスがたまりがちですよね。ベビーシッターのマッチングサイト「キッズライン」が2017年に行ったアンケート調査では、9割のママが育児ストレスを感じていると回答しています。アンケートの対象者は子育て中の男女ですが、そのうち96.3%を女性が占めているため、多くの母親がストレスを感じていると推測されます。

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統計で見る子育てストレス

<調査概要>
・調査期間:2017年5月17日~5月23日
・調査対象:子育て中の男女:497名(女性:479名 男性:18名)
・就労状況 共働き世帯:70.0% 片親のみ就労世帯:22.5% ひとり親就労:7.5%
・調査方法:インターネット調査

 

出典:キッズラインホームページより引用

キッズラインがまとめた調査結果によると、「あなたは今、育児についてストレスを感じていることはありますか?」という質問に対し、91.7%が「はい」と回答しています。さらに、「育児中に一番ストレスに感じること」として、53.5%の人が「自分の時間がない」ことを挙げています。

子どもが産まれると生活の全てが子ども中心になりがちです。ゆっくり眠ることはもちろん、自分のペースで食事や身支度をするのも難しく、イライラしてしまうことは誰にでもありますよね。特に女性の場合、精神的なストレスが理由で、子どもを感情的に叱ってしまったり思わず手が出てしまったりすると、その罪悪感で気持ちが落ち込むケースがあるようです。

<参考>
キッズライン:【調査レポート】9割のママが「ある」と答えた育児ストレス。

保護者に薦めたいアンガーマネジメントのテクニック

アンガーマネジメントは1970年代のアメリカで誕生したとされる心理トレーニングです。湧きあがった怒りの感情をコントロールし、うまく付き合っていくことを目的としています。子どもを感情的に叱ってしまい、後で自己嫌悪に陥ることが多い保護者には、アンガーマネジメントを取り入れるよう薦めてみてはいかがでしょうか。

怒りは要望の表れ

怒りの感情はそれぞれが考える「こうあるべき」が覆されることが原因です。その事実を許すことができないと怒りに発展してしまいます。

さまざまな怒りの原因を紐解いていくと、相手に好かれていないのではないかという不安や、自分が理解されていないことで生まれる悲しさといった感情が隠れていることがわかります。相手にこうあって欲しいという潜在的な要望が怒りという形で噴出するため、怒っている本人が怒りの本当の理由に気づいていないケースも多いようです。

アンガーマネジメントのテクニック

叱る前に6秒数える

怒りのピークは6秒と言われています。そのため、怒りを感じてから6秒間を堪えることができれば、感情のままに叱ることは減ると考えられます。

子どもに対して怒りの感情が芽生えたら、そこから6秒を数えてみると、高ぶった感情が少し落ち着くはずです。また深呼吸をしてみることも冷静さを取り戻す良い方法です。

子どもの行動の理由を聞く

例えば子どもが壁に落書きをしたとします。お母さんに「壁に落書きをするのは悪いこと」という固定概念があると、いたずらをしたと思って怒りを感じてしまうかもしれません。でも子どもは壁に絵を描くのが悪いことと思っておらず、単純に大きな絵を描いてお母さんを喜ばせたいと考えたのかもしれませんよね。

子どもの行動には子どもなりの理由があるものです。大抵の子どもたちはお母さんを困らせようとしているわけではありません。もちろん保育士の皆さんは、それが当然のことだと考えていることでしょう。

しかしこの事実は、保護者にとって大きな気づきとなるケースが少なくありません。毎日たくさんの子どもたちと接し、子どもの発達について専門的に学んでいる保育士に比べれば、子どもと接する機会の少ない保護者がそのことに自発的に気づくのは困難です。だからこそ、子どもに理由を聞くことの大切さを伝えたいですよね。

「何がダメだったのか」「どうすればやってもいいことだったのか」を伝える

「何回同じことを言っても理解させられない」「子どもが何度もダメと言った行動を繰り返す」……そんな悩みを抱える保護者は、子どもに「何故やってはいけないのか」「どうしたらよかったのか」をきちんと伝えられていない可能性があります。保護者の説明に一貫性がなければ、なおさら子どもは混乱します。

子どもを叱るときには「何が」良くなかったのか、「何故」それが良くないことなのかをしっかり説明するように心がけてもらいましょう。例えばやって良いことと悪いことの基準を書き出すワークショップを企画すると、保護者に理解を促せるのではないでしょうか。

マインドフルネスで気持ちをリセット

人は常にいろんなことを気にしながら生活しています。数日前に失敗したことや何年も前に傷ついた言葉、将来の不安などが雑念となって頭の中をぐるぐる回っている状態です。しかしよく考えてみると、ネガティブな気持ちの原因になっているのは、もう変えることができない過去や予測できない未来のことが大半です。

例えば「相手が迷惑に思うかもしれないと思って頼めない」という人は、相手が迷惑に思うかどうかを確認していません。試しに頼んでみたら快く引き受けてもらえるかもしれないのに、まだ遭遇していない未来のことを気に病んで、行動できずにいるのです。このように気持ちが「今」から離れていると、ネガティブ思考に陥ってしまいます。

ありのままの自分を受け入れるために

マインドフルネスは、心を“今”この瞬間に引き戻すアクティビティです。姿勢を正して目を瞑り、鼻を通る空気の流れに意識を集めるのが一般的ですが、気持ちを“今”に引き戻すだけならどこでも行うことができます。

例えば今、あなた自身がストレスを感じてイライラしているのであれば、イライラしている事実を実況中継してみてください。イライラしてる自分は、なぜイライラしているのでしょう?イライラの向こうにどんな感情を抱いているのでしょう?

もしかしたら言うことを聞いてくれない子どもに対してではなく、子どもに当たり散らしている自分にイライラしているのかもしれません。あるいは、そんな自分の姿が理想とかけ離れていることに悲しみを感じているのかもしれません。

今ここにいる自分を客観視して、「イライラしているんだね」「悲しかったんだね」と声をかけてあげてみてください。……少し心が軽くなりませんか?

子どもの自己肯定感の向上にもマインドフルネスは有効

日本の教育は好ましくないことや改善すべきことに意識が向きがちで、あまり褒めることがありません。そのため、日本人は大人になっても自分を自分で認められない人が多い傾向にあります。

さまざまな研究によって、自己肯定感が低いと幸福感を感じにくくなることが知られています。治安が良く、物資が豊富な日本において、生きづらさや閉塞感を感じ、心を病む人が多い理由はそこにあるのかもしれません。しかし自分との付き合いは一生続きます。子どもたちには自己肯定感が持てるような教育をしたいものですよね。

子どもと対峙するときは、子どもの行動を客観的な事実として捉え、理解しようとする姿勢を見せることが有効です。子どもがどうしてその行動をとったのか、必ずしも理解できなくていいのです。「●●君は××と思ったから△△したんだね」と事実を言語化し、可能であれば共感を示しましょう。

子どもを褒める必要はない

子どもの自己肯定感を高めるためには褒めるのが良いとする考え方があります。しかし、それでは良いことをしないと認めてもらえないという潜在意識を植え付けてしまう可能性があります。

自己肯定感が低い人は、ありのままの自分を受け入れられずにいます。そのため他人に認められようとして余計に苦しくなるのです。

世の中に完璧な人間など一人もいません。何か大きな失敗したからといって、その人の価値が下がることは決してないのです。何をしても受け入れてもらえるという安心感を子どもに与えてあげること、それこそが自己肯定感を育てる教育につながります。

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まとめ

子どもは両親が笑顔でいるだけで幸せを感じるものです。誰もが輝いて生きていける社会を作るために、保育が果たすべき役割は非常に大きいと思います。

そんな時、保育ICTシステムの連絡帳アプリがあれば、いつでもメールやチャットで保護者にメッセージを送れますし、密にコミュニケーションをとることができます。保護者に寄り添う育児アドバイザーとして、保護者の育児ストレスの緩和や子供の成長を手助けする良いツールになるのではないでしょうか。

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