あきめなければ、きっとできる!くじけない心をはぐくむボルダリング

こんにちは、ICTキッズ編集部の関根です。皆さんはボルダリングをご存じですか?ボルダリングはロッククライミングから派生したスポーツです。大きな岩や崖を登るロッククライミングには、器具で体を支える場所を作りながら登る「エイドクライミング」と、ほとんど器具を用いない「フリークライミング」があります。ボルダリングは「フリークライミング」の練習のために考え出されました。

ボルダリングとは

屋内の壁にホールドと呼ばれる人工の岩を配置して、手には滑り止めのチョーク、足には専用シューズを履いて登ります。床には、落下時に怪我の可能性を軽減するためのマットが敷かれています。

インドアのボルダリングは天候に左右されません。また天然岩のようにコケで手を滑らせたり、岩が突然崩れたりする心配もありません。たとえ落下しても、マットにより怪我の可能性を最小限に抑えてくれます。

天井のゴールまでのルートを自由に設定でき、レベルに応じて難易度が変えられる人口壁ボルダリングは、誰にでもできるスポーツだと「JAPPAAAN ジャッパーン リバーウォーク北九州店」の代表・菊池 允宏(きくち みつひろ)さんはおっしゃいます。今回は菊地さんにボルダリングについてうかがいました。

頭と身体の連携がカギ

――普段はデスクワークで運動経験もほとんどない私でも、この壁を登れるようになれますか?

登れると思います。ボルダリングは手足だけで壁を登るスポーツと思っている方が非常に多いですが、実際は身体以上に頭を使うんですよ。このジムではホールドの色別に8Q(級)から1Q+までのコースが用意されています。緑なら緑のポイントをどう捉えて登るのかを考えることがとても重要なんです。人それぞれ体の大きさも筋力も違うので、正しい登り方は人それぞれです。それはつまり、自分に合った登り方を見つけることができれば、誰にでも登れるということです。

――ボルダリングは自分の身体をうまくコントロールできるかどうかがポイントなんですね。

「高校時代はブラスバンドで楽器を吹いてました。スポーツは初めてです!」なんていう人の方が案外スイスイ登れたりしますね。楽器を演奏する人は脳からの指令通りに身体を動かす訓練ができているので、自然に体が動くんだと思います。このジムではそれぞれのレベルに合ったコースを攻略していくのが課題になるので、ゲームが好きな人も向いていると思います。

――なるほど。私はトロンボーンを吹くので、なんだか登れそうな気がしてきました(笑)。

ボルダリングを通じて子どもの能力を引き出す

――今こうしてお話している間にもお子さんが何人かチャレンジしていますね。頭と身体の両方を使うという点で、お子さんの教育にも良さそうだなと思います。

教育というよりは、子どもの能力を引き出すカリキュラムのように僕らは捉えていますね。教育というと教える要素が入ると思いますが、子どもと僕では手足の長さも全く違うので、僕らには教えようがありません。だから教育というのは適切な表現ではない気がします。

――教えることはできない……となると、インストラクターの皆さんは登り方がわからないお子さんにどう対処するんですか?

子どもたちには「とにかく考えろ。そして諦めるな」とだけ言いますね。そこの黒いポイントがゴールのコースにチャレンジしていて、なかなか最後までたどり着けない。そんな時は1個手前の石にたどり着くにはどうしたらいい?じゃあその1つ手前は?って考えさせるんです。順番に攻略法を逆算していって頭の中でコースが作れたら「よし、やってみろ!」って送り出します。

――面白い!学校の授業ではスタートからゴールまでの道のりを考えさせることはあっても、ゴールからスタートに戻るアプローチはあまりないと思います。子どもたちの頭がすごく柔らかくなりそうですね。

自分の頭で考えることが大事なんです。例えば、高いところまで登れたはいいけど、今度は降りれなくなって泣いたりするじゃないですか。親御さんはすぐに降りるのを手伝おうとしますが、僕らは手出しをしないようにお願いしています。どんなに泣いても助けてもらえないとわかれば、子どもは自分で何とかするんです。彼らにはそれだけの能力があります。困難を自力で乗り越えたという経験が彼らの自信につながって、さらに難しいコースにチャレンジする原動力にもなっていくんです。

――ボルダリングを通じて、生き抜く力を身につけることができそうですね。

さまざまな体験が心を育てる

――最近は子どもが公園の遊具で怪我をすると、すぐに遊具を撤去する方向に話が進んでしまいがちですが、本来の遊び方をしていれば起きない事故も多く見受けられます。子どもは失敗を通していろんなことを学ぶので、大人が何かと先回りしてお膳立てしたことが、子どものチャンスを奪う結果になってしまうのは残念です。

そうですね。うちのジムには月に一度、幼稚園の子ども達がやってきて1時間ほどボルダリングをするんですが、最初は何かあると先生たちがすぐに子どものそばに駆け寄ったり、手を添えに行ったりしてましたね。幼児教育のプロでも、最初は子ども達の能力を信じることができないものなんだなあと思いました。今はもう、そういうことはないですが、やはり何回か通って慣れないと不安になってしまうんですね。

――今の大人は何かと心配しすぎなのかもしれませんね。まず大人たちがこの事実に気づくことが大切ですね。

ジャングルジムの上から友達を突き落とすような子は、高いところが危険だという認識がないからやってしまうんだと思います。でもこのジムで足を踏み外してヒヤッとしたり、ポイントに手が届かなくて苦労したり、そういう経験をしていれば相手の状況や気持ちも想像できるようになるし、自分がやられて嫌なことを友達にするような子にはならないと思います。

――2000年頃から陰湿ないじめや、いじめを苦にした自殺が後を断ちません。学級崩壊やモンスターペアレントがマスコミに取り上げられ、最近では文科省の不祥事や大学が女性を差別するような入試対応も問題になりました。なんだか世の中が狂っていますよね。

何かがおかしいですよね。日本よりも貧しい国の人々の方がよっぽど幸せそうに暮らしています。不確かな世の中だからこそ、頭ごなしに子どもの潜在能力を押さえつけるようなことはしちゃいけないと思うんですよね。だから僕は子どもたちに「ここではあれやっちゃダメ、これやっちゃダメって言われないから、好きなように遊んでいいよ。でもお友達に優しくできない子は僕にむちゃくちゃ怒られるからね」と言っています(笑)。

――子どもたちが喜びそうですね。

木登りは危ないからダメ、ブランコもダメ、熱中症になるから外遊びもダメ……。今の子どもには禁止事項が多すぎる。でもこのジムならエアコンが入っていて熱中症の心配もないし、床はクッションだから落ちても大丈夫です。子どもたちには持ち前の好奇心全開で、のびのびと遊んでもらいたいですね。また親御さんも一緒にチャレンジすることで、体験を共有しながら家族の絆を深めてもらえたら嬉しいなと思います。

取材協力:ジャッパーン リバーウォーク北九州店

住所:北九州市小倉北区室町1-1-1
リバーウォーク北九州2F
TEL : 093-592-9678
URL:http://jappaaan-r.jp/

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