保育士の人間関係を今すぐ改善!  職場内や保護者とうまく付き合っていくには?

保育業界に限らず、職場の人間関係は難しいものです。対外的な転職理由を並べ立てても、実際は人間関係が理由だったという人は少なくありません。

人間は社会的な生き物とされ、常に集団の中で生活しています。保育施設では子どもたちに社会性を教えているのに、そこで働く大人たちの社会性に欠陥があるようでは説得力がありません。そこで今回は、良好な人間関係を築くためにどうしたらいいのかを考えてみたいと思います。

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保育士が抱える人間関係の悩み

女性の社会進出が進むとともに保育園の需要が高まり、現在は保育士の数が不足している状態です。ギリギリの人数で子どもたちの相手をし、その合間に連絡帳の記入や指導案の作成といった事務作業、さらには翌週の活動準備や壁面構成、園だよりの作成……などなど、多岐にわたる業務を行わなければなりません。そんな状況に拍車をかけるように、職場の人間関係が重くのしかかっているケースがあります。

保育士同士の関係

保育士は役職の数が限られているため、基本的にはみんな同じ階級で働いています。やはり経歴が長い方が子どもの扱い方が上手ですし、知識も豊富です。そこで先輩保育士が後輩と組んで、指導をしながら保育を行うことが増えます。

チームで保育を行うため、お互いを補い合う形で業務が進められるのが理想です。ところが仕事量が多いので、気持ちに余裕がなくなってしまうことがあります。特に女性はホルモンバランスが乱れると精神的に不安定になりやすいため、自分でも感情をコントロールが難しい状態に陥ったりもします。言葉足らずになったり、配慮に欠けた発言が出たりしてしまうのはやむを得ないものの、それが原因で関係がこじれることもあります。

新人のダメージは特に大きい

ある程度キャリアを積んで新人保育士の指導係を任されると、事実上仕事が倍増することになります。何か仕事を与えても手際が悪いことが多く、自分でやった方が早いと思うこともあるでしょう。早く一人前の保育士に育てなければという気持ちが先行した結果、厳しい言い方が続いてしまったりすると、かえって後輩との関係がギクシャクしてしまいかねません。

新人保育士は憧れの職場でバラ色の日々を思い描いていたかもしれません。でも実際は研修もほとんどないまま現場に放り込まれてしまいます。自分で子どもをあやしても思うように泣き止んでもらえず、先輩に助けてもらわないと何もできない現実に落ち込んでしまうかもしれません。そのうえ先輩から叱られてばかりでは、自分に自信を持てなくなってしまいます。

責任者との関係

園長や施設長、主任といった役職についている人は、園の運営者として現場の保育士とは異なる視点で物事を見ています。また世代間ギャップによる相互理解の難しさなどもあり、管理職と現場では意見が対立することもあります。

また管理職についている人の中には、与えられた役職を権力と勘違いしているケースもあります。日本は年功序列の文化なので、上下関係を作りたがる傾向にありますが、最近は管理職とは「役割」であり「地位」ではないとする意見が強くなっています。その辺の意識の差も人間関係を悪くする原因かもしれません。

<参考>
日経Biz Gate:「管理職は偉い」は間違い!意識や考え方を変えよう

保護者との関係

保護者は大切な我が子を預ける以上、保育士との関係を良好に保ちたいと願っていると思います。しかし、家庭にはそれぞれに子育ての考え方や方針があり、すべてを満たす保育を提供するのは難しいのが現状です。

人には相性もあるので、同じ表現をしてもなかなか真意が伝わらない保護者がいるのはやむを得ないことです。しかしモンスターペアレントと呼ばれるような保護者がクラスに1人でもいると、強いストレスを感じるのではないでしょうか。

良好な人間関係を築くために

さまざまなバックグラウンドを持つ人が集まる保育施設。そこで良好な人間関係を構築するために、どのようなことを心がければ良いのでしょうか。

挨拶や感謝を怠らない

笑顔で挨拶してみる

あなたは子どもたちに向かって仏頂面で「おはよう」と声をかけますか?そんなことをしたら、きっと子どもたちは怖がって泣いてしまいますよね。それなのに、同僚に対しては笑顔で挨拶できない人は多いのではないでしょうか。

挨拶はコミュニケーションの基本と言われます。「おはようございます」「お疲れ様です」といった挨拶は積極的に行いましょう。その際、なるべく笑顔で言うように心がけ、悪い印象を持たれないようにしましょう。

小さなことにも感謝を表明する

ちょっとした気遣いに対して「ありがとう」の一言が添えられると、その場の雰囲気が和みます。でも先輩には「ありがとう」と言えるのに、後輩には素直に言えていなかったりしませんか?

誰かに何かをしてもらったらお礼を言うのは、当然のことですよね。相手の年齢や役職に関わらず、感謝の言葉を忘れないようにしましょう。

素直に謝る

自分では悪かったと思っているのに、なかなか素直に謝れない子どもはどのクラスにもいますよね。よくよく探してみると、あなたの心の中にもそんな自分がいませんか? 間違えたり失敗したりしない人なんていないのに、素直に謝れないのはなぜなのでしょう?

それはおそらく失敗した事実を受け入れられないからです。誰よりも自分自身が失敗を責めているのです。失敗してしまった自分を、まずあなた自身が許してあげてください。その上で、誰にでも素直に謝れるようになりましょう。

「自分と他人は同じではない」と認識する

自分と他人は全く別の生き物です。普段からほとんど言葉を交わさない相手が、自分の気持ちを察して動いてくれることはあり得ません。自分の思っていること、要望などは自分から発信していきましょう。その際、相手に受け入れられやすい言葉を選ぶように心がけましょう。

保育施設で働く人の共通のミッションは、子どもたちに質の高い保育を提供することです。子どもたちの健やかな成長のサポートを優先すべきであり、自分の地位やプライドは重要ではないことも自覚しましょう。

もし人間関係がこじれてしまったら

積極的にコミュニケーションをとる

人間関係は多くの場合、一瞬で崩壊することはありません。小さいことの積み重ねで少しずつ悪くなっていきます。自分の言動が原因だと思うときは、なるべく早めに謝ることで改善できる可能性が高まります。

相手が一方的に怒っている時は、どうして怒っているのかを本人に直接聞いてみたり、間に入ってくれる人を探して行き違いになった理由を解決するようにしてみてもいいかもしれません。

少し距離を置いてみるのも一案

自分には思い当たる理由がないのに嫌がらせをされるような場合には、あまり気にしないようにしましょう。人には相性があるので、距離が近すぎるだけで関係がこじれるケースもあります。

気が進まない相手とはなるべく接点を持たないようにするのも手段の1つです。ただし挨拶とお礼を言うことだけは決して怠らないようにしましょう。

しっかり仕事をする

給料をもらって働く以上、与えられた仕事はきちんとやり遂げなければできません。また仕事がいい加減では誰からも認めてもらえません。自分で自分を褒められるように、少しずつできることを増やしていきましょう。

なお、人には得意不得意があります。全部を完璧にやろうという心がけは立派ですが、仕事には期限があることを忘れてはいけません。自分一人では難しいと感じることがあったら、すぐに同僚や先輩、主任などに相談しましょう。

できない自分を誰かに見せることは決して恥ずかしいことではありません。協力者を得られるスキルも保育士には必要であることを認識しましょう。

第三者の仲介者を立てる

トラブルの芽は小さなうちに積んでおくことが鉄則です。しかしどうにも収拾がつかなくなってしまうこともありますよね。

直接話ができないほどこじれてしまい、仕事に支障が出る場合には、公平な立場の仲介者を立てて話し合いの場を持ってみるのも有効です。特に保護者との行き違いがあった場合には、園全体に不利益が生じる可能性もあります。

穏便に収めるためには、不満に思う条件を飲まないといけない可能性もありますが、重要なのは子どもに提供する保育の質です。自分に非がある部分は素直に認めて謝罪し、以降は決して蒸し返さないことです。

職場を変える選択もある

自分を変えることはできても、他人を変えることはできません。自分がどんなに努力してもうまくいかない場合は、配置換えを希望したり、転職を検討したりしても良いと思います。

人間関係がうまくいかないと、それだけで人の心は疲弊します。心が病んだ状態では、子どもたちに十分な保育を行うことができません。日本中に保育施設はたくさんあります。保育に打ち込むために自分に合った環境を探すのは決して悪いことではないと思います。

まとめ

世の中にはたくさんの人がいて、いろいろな考えを持っています。時には意見が対立することもあるでしょう。でも、赤色が好きな人と嫌いな人が決して分かり合えないというかというと、そんなことはありませんよね。

今、悩んでいる人は一人で抱え込まず、信頼できる人に相談してみましょう。SNSを活用してみるのも方法です。そのうえで、解決できるように少しずつ行動してみましょう。自分が動き出すことできっと何かが変わります。

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