気づかないうちにやってない?ハラスメントについて学ぼう!

こんにちは、ICTキッズ編集部です。ダイバーシティ(多様性)などの考え方が広まるにつれて、ハラスメントに対する意識も高くなってきました。とくに職場でのハラスメントの種類は多様化しており、本人も気づかないうちに加害者になっているケースもあります。ハラスメントについて学ぶことは、お互いに気持ち良く仕事ができるようにするために必要です。

ハラスメントとは

ハラスメント(harassment)は相手を不快にさせることや嫌がらせを意味します。職場で問題となるのはセクハラやパワハラなどが一般的ですが、現在はアルコールハラスメントやカラオケハラスメントなど、ハラスメントの種類が増えています。今回はたくさんあるハラスメントの中から、保育の現場で気をつけたいものをピックアップしてご紹介します。

(1)セクシャルハラスメント(セクハラ)

セクシャルハラスメントとは、性的な嫌がらせのことを言います。以前は男性が女性に触れたり、卑猥な発言をしたりすることとされていましたが、現在は女性から男性に対する同様の行為もセクハラと認識されています。最近では「#metoo」のハッシュタグでセクハラ被害を告発するツイッターが世界中にあふれたことでも話題になりました。

セクハラは、性的な要求を受け入れることで何らかの利益を提供する「対価型」と、特別な不利益は発生しなくとも、性的な発言により不快な状況を作りだす「環境型」に分けることができます。

(2)パワーハラスメント(パワハラ)

地位や役職による優位性を利用した嫌がらせをパワーハラスメントと言います。上司が自分の立場を利用して部下に行う嫌がらせが大半ですが、先輩と後輩、同僚間などの嫌がらせもパワハラに該当するケースがあります。

パワハラには大きく分けて2つ、暴力をふるうなどの肉体的攻撃と、悪口を言ったり仲間外れにする精神的攻撃があります。なお、厚生労働省が開設する「あかるい職場応援団」というサイトでは、パワハラを6種類に分けて解説しています。

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(3)リストラハラスメント(リスハラ)

リストラ対象者に対して企業・団体が行う嫌がらせをリストラハラスメントと言います。急な人事異動で個室に移したり、全く仕事を与えない状況を続けることで自主退職させようとする行為です。パワハラにかなり近いですが、被害者がリストラ対象者に限定されている点が異なります。

(4)モラルハラスメント(モラハラ)

モラルハラスメントはフランスの精神科医マリー=フランス・イルゴイエンヌにより提唱された概念です。言葉や態度で精神的な嫌がらせを継続的に行うことを言います。また多くの場合、その事実が明るみにならないようにするための隠ぺいが伴います。

例えば「無視する」「必要な情報を与えない」「皆が参加する集まりに呼ばない」などの行為で、相手に精神的な攻撃をします。モラハラは上司や同僚だけでなく、家族や交際相手などから受けるケースもあります。

(5)エイジハラスメント(エイハラ)

年齢を理由とした差別や嫌がらせをエイジハラスメントと言います。もともとは中高年の人に対して、「○歳なのにこんなこともできない」とか「もう歳なんだから」などという発言を指していました。

近年は「あなたはまだ若くて知識がないだろうから、この仕事は任せられない」といった若年層に向けた差別的言動も含まれるようになっています。また、求人の採用条件に必要性の認められない年齢制限が設定されている場合は、エイハラに当たるという考え方もあります。

(6)セカンドハラスメント(セカハラ)

ハラスメント被害を訴えたために、2次的に発生する嫌がらせをセカンドハラスメントと言います。「被害を受けたのは原因は被害者にもあるのではないか」と言われたり、被害を訴えたために企業・団体から不当な扱いを受けるようになったりするケースがあります。

(7)パーソナルハラスメント(パーハラ)

外見や生活スタイルなど、個人の特性を理由とした嫌がらせをパーソナルハラスメントと言います。加害者は他の人と少し違う点をからかっているくらいのつもりかもしれませんが、言われる本人にとっては苦痛が伴います。特に名前や身体的特徴などを揶揄された場合、本人には対処のしようがありません。なお、パーハラは加害者が優位煮たてる相手に対して行なわれることが多いようです。

(8)マタニティハラスメント(マタハラ)

マタニティハラスメントは妊娠や出産を理由に、女性が職場で上司や同僚から不当な扱いや嫌がらせを受けることを言います。特に妊娠や出産、育休を理由とした解雇や契約の打ち切り、不当な配置転換などは社会的な問題として認知されています。なお、2017年1月以降は事業主にマタハラ防止措置を取ることが義務付けられています。

一方で子どもを望みながら持てない人の前で、妊娠の喜びを必要以上にアピールしたことが原因でマタハラの被害に遭うケースもあるようです。妊娠・出産は非常にプライベートな話題でもあります。お互いのことを深く理解していない場合には、他意がなくても相手に不愉快な思いをさせてしまう可能性を各自で理解しておくことが、人間関係を良好に保つ秘訣かもしれません。

<参考>
厚生労働省:雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために

(9)パタニティーハラスメント(パタハラ)

ここ数年、男性の子育て参加が一般的になりつつあり、男性が育児休暇を取る例も増えています。その一方で、職場では男性の育児参加に対する嫌がらせが発生しており、パタニティーハラスメントと呼ばれています。

最近は自ら率先して育休を取得することで、社内での男性の育休取得を促そうとする若い経営者も登場しています。企業・団体のトップがコミュニティの意識・文化の変革に積極的に取り組むことは、とても素晴らしいと思います。

(10)ラブハラスメント(ラブハラ)

恋愛に関する話題で精神的苦痛を与えることをラブハラスメントと言います。一昔前はセクハラに含まれていたハラスメントかもしれません。「まだ結婚しないの?」「彼女いないの?」のような発言は、本人にそのつもりがなくてもラブハラに該当する可能性があります。

(11)レイシャルハラスメント(レイハラ)

レイシャルハラスメントは人種差別的嫌がらせのことです。以前に比べると外国人労働者が増えていますが、日本は島国なせいか人種や国籍への配慮に欠けた言動について意識が低いようです。グローバル社会で生き残るためには意識改革を進めるなど、レイハラの防止対策が必要です。

<関連記事>
日本経済新聞:「レイハラ」企業知って 損害賠償リスク、啓発急ぐ(2018/1/23)

(12)テクノロジーハラスメント(テクハラ)

パソコンやスマフォなどの操作に疎いことを理由としたハラスメントです。IT関係の用語を使って難しく説明したり、「そんなこともできないの?」などという言動で精神的苦痛を与えます。

最近は国が保育支援システムの導入を推奨していることもあり、パソコンやタブレットの操作が苦手な人にとっては、保育環境の変化が苦痛になっている可能性もあります。システムの導入に際してはきめ細やかな配慮が必要です。

※テクハラは「テクスチュアルハラスメント(文章上の性的嫌がらせ)」を指すこともあります。

(13)ジェンダーハラスメント(ジェンハラ)

「男らしさ」や「女らしさ」を理由としたハラスメントは、ジェンダーハラスメントと呼ばれています。『女のくせに態度がでかい』『男のくせに泣くな』といった発言がこれに該当します。近年はLGBTをカミングアウトする人も増え、LGBT向けのホテルが登場するなど、ジェンダーレスな社会に向けた取り組みが進められていますが、一部では根強い偏見があるのも事実です。

人それぞれの個性を理解し尊重することが、より良い社会の実現につながることを子どもたちに伝えていくためにも、このようなハラスメントがなくなることを願ってやみません。

(14)時短ハラスメント(ジタハラ)

働き方改革が叫ばれるようになり、残業を減らすための取り組みがどの業界でも行われるようになりました。しかし残業を減らしても業務量が同じであれば、その分作業のスピードアップを強いられることになります。業務の見直しを行なわないまま勤務時間の短縮を強行すると、職員に対するハラスメントになる可能性があります。

まとめ

いかがでしたか?ハラスメントの種類が多様化していることをお分かりいただけたのではないでしょうか。普段の何気ない言動が相手を不快にさせている可能性は少なくありません。この記事が今まで配慮に欠けていた言動がなかったかを見直すきっかけとなれば幸いです。

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