幼稚園・保育園の食育って? 導入するメリットと導入事例を徹底紹介!

こんにちは、ICTキッズ編集部です。食事は人間の健康に直結する重要な項目のひとつです。近年は孤食や偏食、欠食など、子どもの食事にまつわる課題が注目されています。保育施設ではどのような食育が求められているのでしょうか。

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食育とは

農林水産省は、食育を次のように定義しています。

食育は、生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものであり 、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てることです。

出典:農林水産省「食育の推進」より引用

人の身体は食べるものによって構成されます。体を動かしたり考えたりするためのエネルギーも食事によって供給されます。過度なダイエットによる痩せすぎや拒食症、肥満による生活習慣病の増加などが社会問題化する中で、心身の健康を維持するためには食事の正しい知識を身に着ける必要があると考えられています。

2005年の食育基本法の成立以降、5年おきに作成する食育推進基本計画に基づいて、さまざまな活動が実施されています。厚生労働省は2016年に第3次食育推進基本計画を作成するとともに、「『第3次食育推進基本計画』に基づく保育所における食育の推進について」という文書で保育所でも食育を推進するよう促しています。

食育基本法とは

2005年に成立した食育基本法は「食に関する適切な判断力を養い、生涯にわたって健全な食生活を実現することにより、国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成に資すること」を趣旨として行動することとし、以下の7つの基本理念を定めています。

  1. 国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成
  2. 食に関する感謝の念と理解
  3. 食育推進運動の展開
  4. 子どもの食育における保護者、教育関係者等の役割
  5. 食に関する体験活動と食育推進活動の実践
  6. 伝統的な食文化、環境と調和した生産等への配意及び農山漁村の活性化と食料自給率の向上への貢献
  7. 食品の安全性の確保等における食育の役割

出典:食育基本法より引用

国民の心身の健康と豊かな人間形成のために食への感謝や理解を深める活動を家庭や教育現場で推進し、食の安全についても関心を高めようとする意図が読み取れます。

食育推進基本計画とは

食育基本法では、食育の実施に向けて食育推進基本計画を作成し、以下の項目を定めるとしています。

  1. 食育の推進に関する施策についての基本的な方針
  2. 食育の推進の目標に関する事項
  3. 国民等の行う自発的な食育推進活動等の総合的な促進に関する事項
  4. 前三号に掲げるもののほか、食育の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

出典:食育基本法より引用

2016年に発表された「第3次食育推進基本計画」では、過去10年の成果と職をめぐる状況や課題を踏まえ、5つの重点課題を設けています。

(1)若い世代を中心とした食育の推進

(2)多様な暮らしに対応した食育の推進

(3)健康寿命の延伸につながる食育の推進

(4)食の循環や環境を意識した食育の推進

(5)食文化の継承に向けた食育の推進

また「『第3次食育推進基本計画』に基づく保育所における食育の推進について」という文書では、保育所に対して社会環境の変化や多様化する暮らしに配慮しつつ、食べ物を大切にする心の育成や伝統的な食文化の継承を意識した食育の実施を求めています。

<参考>
厚生労働省:食育の推進
文部科学省:食育って何?

食育のメリット

食の安全に対する意識の向上

食育という言葉自体は明治時代から存在していましたが、一般に知られるようになったのは20年ほど前からです。当時は牛肉のBSE問題やO-157、雪印乳業による牛肉の産地偽装事件など、食の安全を揺るがす問題が数多く露呈しました。食育によって国民の食への関心が高まることで、食を提供する者全体のコンプライアンス意識の向上が見込まれます。

<参考>
社会技術研究会:近年の食品問題の構造 −「2002 年食品パニック」の分析 –

健やかな生活の実現

十分な栄養をバランスよく摂取することは、子どもの成長を促し健康を維持します。保護者や地域と連携しながら子どもの食育を進めることで、大人の意識も高まります。

食文化の継承

お正月のお節料理や端午の節句の柏餅など、日本にはさまざまな食文化が根付いています。特に行事食は地域性も現れやすく、食への関心を高めるきっかけとして有効です。食育を通じて日本の伝統的な文化を認知し、後世へ引き継ぐ土台形成に役立ちます。

食育のねらいと内容の例

横浜市では食育のねらいや内容を一覧表にまとめて公開しています。成長の度合いや発達段階に応じて子どもたちに実施すべき食育の内容は異なるため、こういった資料を参考に指導案を検討するとスムーズです。

<参考>
横浜市:食育のねらい及び内容

食育の実践アイデア

保育の現場で食育を実施する場合、給食やおやつの時間を活用するのが最も近道です。ひなまつりの給食にはちらし寿司、おやつの時間はひなあられという形でメニューを工夫することで文化に触れることができます。

食の循環や環境への意識を高めるためには、体験が重要です。活動が活発になる3歳以上の子どもは、野菜を育てて収穫したり、一緒に料理をすることで食への興味を引き出せます。

プランター菜園

近年は園庭が確保できない保育施設が増えていますが、お庭がなくても野菜や果物は育てられます。子どもと一緒に食の循環を考えるなら、プランター菜園にチャレンジしてみませんか?

ミニトマトやミニニンジンは育てやすく、限られたスペースでも栽培が可能です。野菜嫌いな子どもでも、自分が育てて収穫した野菜なら食べられてしまうことが多いので、試してみると良いでしょう。

カイワレ大根や豆苗、ネギなどの野菜は、根っこの部分が残っていれば、コップの水に差しておくだけで再生します。ほとんどコストがかからず、屋内でも育てられるので挑戦しやすい方法です。園芸初心者には特におすすめです。

クッキング体験

毎日自宅で料理する保護者の様子を見ている子どもたちにとって、キッチンは憧れの場所のひとつです。サラダやサンドイッチはカットした具材を用意すれば、火や包丁を使わずに調理ができます。パンやクッキーの生地を用意して、子どもたちに成型してもらうのも一案です。子どもにとって、いつも大人がやっている作業を体験できる喜びは、子どもにとって印象深い思い出になることでしょう。

まとめ

近年はアレルギーを持つ子どもが増えており、給食やおやつの配膳にも気を配らなければなりません。ヘルプで現場に入ったときに子どものアレルギーの有無をきちんと把握していないと、事故を起こす可能性があります。

保育ICTシステムのアレルギー情報管理機能を利用すれば、スマホやタブレットから園児の情報を確認することができます。常に最新情報を共有できる仕組みは、安全第一の保育の現場で大いに役立つものと思われます。ぜひ活用してください。

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