保護者への発信だけじゃない! 保育ドキュメンテーションの作り方&活用法

こんにちは、ICTキッズ編集部です。保育を見える化できる「保育ドキュメンテーション」。皆さんの園では取り入れていますか? 保育ドキュメンテーションは、保護者に対して子どもたちの成長の様子を伝えられるだけでなく、客観的に保育を振り返られるという点で保育者にもメリットがあります。そこで今回は、保育ドキュメンテーションの作り方をご紹介します。

保育ドキュメンテーションとは

保育ドキュメンテーションは、イタリアのレッジョ・エミリア市が発祥の幼児教育法で用いられている手法です。レッジョ・エミリア教育は、1991年にアメリカ・ニューズウィーク誌で「最も革新的な幼児教育」として取り上げられ、世界的に注目を集める教育法として知られています。

レッジョ・エミリア教育では、長期にわたり1つのテーマを掘り下げる「プロジェクト」を立ち上げます。テーマは子どもたちの話し合いで決められ、工作をしたり調べ物をしたりします。ディスカッションがしやすいように、1つのプロジェクトを4~5人のグループで実施することもあるようです。

そのプロジェクト活動の様子をパネルにまとめて展示するのが保育ドキュメンテーションです。子どもたちがパネルを見ながら活動を振り返り、次に活かすことを目的として作成します。

レッジョ・エミリア教育の考え方

レッジョ・エミリア教育の創設者の一人、ローリス・マラグッツィは「冗談じゃない、百のものはここにある」という詩を残しています。

子どもは

百の言葉をもっている。

(ほかにもいろいろ百、百、百)

けれども、

その九十九は奪われる。

学校も文化も

頭と身体を分け

こう教える。

手を使わないで考えなさい。

頭を使わないでやりなさい。

話をしないで聴きなさい。

楽しまないで理解しなさい。

 

出典:ローリス・マラグッツィ「冗談じゃない、百のものはここにある(佐藤学訳)」より抜粋

教育とは「こうしなさい、ああしなさい」と子どもに指導することと思われがちですが、それは子どもの可能性の芽を摘む行為であるとマラグッツィは示唆しています。子どもたちが自分で考え、試行錯誤を繰り返しながら何かを見出していく過程にこそ教育があり、保護者や保育者は子どもと対等な立場で活動に関わることを提唱しています。

保育ドキュメンテーションのメリット

子どもたちが活動を振り返られる

子どもたちの発言や行動を記録し、プロジェクトがどのように進行していったのかをわかりやすくまとめたのが保育ドキュメンテーションです。1人の子どもの発言から誰かのひらめきが生まれ、行動につながっていく経緯を見える化します。

こうすることで、子ども自身が掲示物を見ながら、自分たちがどんな風に考えをまとめていったのかを振り返ることができます。そこから新たな気づきが生まれたり、プロジェクトのさらなる発展の促進につながるほか、活動に参加していなかった子どもたちが関心を寄せ始める可能性もあります。

保育者が実践保育を客観的に見返せる

保育ドキュメンテーションの作成には子どもとの会話や活動の様子をメモしたり、写真や動画の記録が必要です。保育ドキュメンテーションを作成する過程で子どもに対する観察力が高まります。また自然に実践保育を振り返ることができるので、立案で終わりがちな指導案が、より一層意味のあるものに変わっていきます。

保育者同士で保育ドキュメンテーションを見ながら実践を振り返るようにすれば、「さらに保育の質を高めるためにどうするべきか?」といった議論も生まれやすくなります。また作りっぱなしになりがちな指導案を見返すきかっけにもなると思います。

保護者が園の理念や方針に理解を深められる

保育ドキュメンテーションは、保護者向けに活動の様子を伝えるツールとして注目されつつあります。日本では子どもの教育というと「読み・書き・そろばん」の印象があるせいか、幼児期の教育の中心が遊びや日々の生活にあることについて、保護者の理解を得るのが難しいケースが多く見られるためです。

保育ドキュメンテーションで子どもの学びを掲示することで、保護者に対し園の理念や方針への理解を促そうとする園が増えています。中には保育ICTシステムのお便りや連絡ツールを利用し、オンラインで保育ドキュメンテーションを配信したいと考えている保育施設も出てきています。

保育ドキュメンテーションを取り入れている園のインタビューはこちら
桜システムを導入した【浦堂認定こども園】の声
桜システムを導入した【摂津峡認定こども園】の声

<参考>
こどもまなび☆ラボ:レッジョ・エミリア教育は何がすごいの? Googleにも採用された理由とは

保育ドキュメンテーションはもちろん、日々の園だよりや連絡帳などをオンラインで配信することで、掲載業務や印刷コスト削減を簡単に実現できるのが保育ICTシステムです。

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保育ドキュメンテーションの作り方

(1)素材を集める

子どもたちの活動中の発言をメモしたり、その様子を写真や動画で記録し、保育ドキュメンテーションの素材を集めます。その際、手当たり次第に記録をつけたり写真を撮ったりしていると、編集時にポイントが絞りにくくなってしまいます。

保育ドキュメンテーションは作ることが目的ではありません。作成物を通じて保育がどのように変化していくのかが重要です。まずは目の前の子どもとじっくり向き合うことから始め、子どもたちが経験していることは何かを探してみましょう。その上で、子どもたちの気づきや発想などの素材を集めましょう。

(2)テーマを決める

1日のすべての活動を保育ドキュメンテーションにしても、ポイントが掴めず作成者も閲覧者も困惑してしまいます。最初はごっこ遊びや給食の時間など、日常のちょっとした場面を切り取る形から始めてみると作りやすいと思います。

(3)子どもの様子を書き出す

子どもたちがどんなことに興味を持ったのか、そこからどんなアイデアが生まれてどんな行動に移ったのかを書き出してみましょう。保育ドキュメンテーションにまとめるときには、伝えたいことのエッセンスを抽出します。例えばA君とBちゃんの会話を全部記載するのではなく、重要な部分に特化して取り上げることで、第三者に伝えたい内容が明確になります。

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(4)子どもの興味や学びを可視化する

子どもたちの興味はさまざまな経験を通じて移り変わっていくものです。その中で新たな気づきを得たり活動が発展していくことがあります。その時に作ったものや活動に取り組む子供たちの写真などを保育ドキュメンテーションに並べながら、エピソードを書き加えていきましょう。

(5)発達の姿や保育のねらいも書き添える

子どもたちの発達状況や活動のねらいを書き添えておくと、保護者にも保育者の思いが伝わりやすくなります。保育の専門家として、保護者とは異なる角度からのアプローチであることを示唆することで、園としての理念や方針が理解されやすくなるのではないでしょうか。

(6)第三者に見てもらい、伝わりやすさをチェックする

保育ドキュメンテーションは保育者だけでなく、園児や保護者も見るものです。そのため、誰が見てもわかりやすくまとめる必要があります。

でき上がった保育ドキュメンテーションを第三者に見てもらい、わかりやすいかどうか、意図したことが伝わるかどうかを確認してみましょう。また保育ドキュメンテーションから得られる気づきを共有してもらい、さらなるスキルアップを目指しましょう。

<参考>
保育Lab:006 ドキュメンテーション研究
私立幼稚園.com:保育実践に生かすドキュメンテーション
保育ネット:保育ドキュメンテーション、盛り上がっています!

まとめ

保育ドキュメンテーションは、長期的な視座で子どもたちの変化を捉え、彼らの気づきや学びを可視化する取り組みです。これにより子どもたちが自発的に考え、自由な発想で活動を創造し、生きる力を身につけます。まとめ方に決まりはないので、最初は壁新聞を作るような感覚で、気負わずに取り組むと良いのではないでしょうか。

保育士にスマホを支給して持ち歩いてもらえば、いつでも気軽に写真や動画が撮影できます。タブレットやスマホで使える保育ICTシステムも導入しておくと、保育ドキュメンテーション用に撮った写真をそのまま連絡帳やおたよりに転用することも可能です。モバイル端末を活用した事務作業の効率化についてもあわせてご検討ください。

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