【対談:てぃ先生×元気キッズ①】離職率を1%まで激減させた保育園(前編)

ICTキッズ編集部の吹野です。先日、てぃ先生と一緒に埼玉県志木市の保育園 元気キッズを訪問し、株式会社SHUHARI(シュハリ)代表の中村敏也さんと対談の機会を設けることができました。中村さんは埼玉県内に8つの保育園「元気キッズ」を開設し、児童発達支援事業所(児発)の運営にも取り組んでいらっしゃいます。

SHUHARIが運営する元気キッズは、保育士の離職率1%を実現し、今、最も注目を集める施設のひとつです。保育士が定着しない現状に悩む園が多い中、元気キッズはどのようにして保育士が辞めない保育園になったのでしょうか?

かつては普通の保育園だった

吹野:保育士不足や離職率が課題の保育業界で、元気キッズの離職率は1%だと聞き、とても驚きました。

中村代表:僕らの園も、以前はたくさんの保育士が辞めていた状態で、8年、9年くらい前の離職率は30%くらいでした。

てぃ先生:それが今ではしっかり定着している。改善のきっかけは何だったんですか?

中村代表:待機児童対策から始まったことなんですが、そもそものオーナーの目的に「子どもたちが最高の笑顔でいられる場所を作っていきたい」っていうのがあったんです。じゃあそれを実現するためにはどうすればいいのか?って考えたときに、子どもたちの発達をちゃんと理解した保育をすれば、子どもたちが笑顔になるだろうと。でも先生たち自身が楽しく笑顔で働けていなかったら、子どもたちを笑顔にすることはできないよね?じゃあ先生たちが笑顔になる秘訣は何かな……って突き詰めていったら、「会社の責任」と「先生たちの責任」があることに気付いたんです。

吹野:「会社の責任」と「先生たちの責任」。興味深い視点ですね。

中村代表:「会社の責任」って何だろうって考えていった結果、余暇が大事という結論に行きつきました。例えばてぃ先生のように、いろんな人から信頼されてみんなの道しるべになれる先生は、「どんな経験をして、どんな考え方を持った」とか「どんな人に会って、どんな声に触れた」っていう“余白”の部分がその人を作り上げていて、その人間力みたいなものが高まって、初めてすごい先生になれるんだと思うんですよ。

保育士に求められる人間力

てぃ先生:保育には人間力が大事ですよね。

中村代表:だから、会社としてはもう残業をしてほしくない。帰った後も自分の時間をしっかりとってもらいたい。そもそも保育士さんや幼稚園の先生は子どもと遊ぶことも仕事です。でも自分自身が楽しいことを知らなければ、きっと遊びを引きだせないと思うんです。だから「そういう時間を作ってくれ!」「やってほしいんだ!」っていうメッセージを僕自身が出します。

吹野:なるほど。しかし周りが有休を取りづらい環境にあると、結局誰も取れなかったりしませんか?

中村代表:そうですね。単純に休みを取ってほしいと言っても、有休消化率はなかなか上がりませんでした。やはりトップが変わらないと、そう簡単には変わりません。だから僕も率先して休みを取るようにしたりして。そうすると、ちゃんとみんながうまく譲り合いながら連休を取るようになって、ちょっと旅に出てみたりとか、あとは資格の勉強を始める人も出てきましたね。でも僕はその時に「『自分は保育士だ』ってことを忘れなくていいよ」って言っているんです。

「遊ぶように仕事して、仕事するように遊ぶ」

てぃ先生:それはどういうことですか?

中村代表:「休日にしたことを子どもたちにも試してみてよ」「それで楽しくなったらいいよね」って言っているんです。「そうしたら平日の仕事がすっごく楽しくなってくるし、休日も楽しくなってくるし、人生豊かになるよね」っていう話をしてます。僕はワークライフバランスって言葉にはちょっと否定的で、仕事の人格とプライベートの人格を分ける必要はないと思っているんです。ライフアズワーク、ワークアズアライフみたいな、「遊ぶように仕事して、仕事するように遊んでよ!」みたいなことをよく伝えているんですね。実践できるかどうかはともかく、メッセージとして出していく。

吹野:トップからそういうメッセージが発信されると、意識を変えなきゃって気持ちになりますね。

中村代表:「遊んでいいんだ、楽しんでいいんだ」って思えるようになると、仕事もプライベートも充実して、みんなすごく生き生きしてくるんですよ。これがまずひとつの仕掛けづくりというか、メッセージなんです。

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