「企業主導型保育施設」が定員割れ!?会計検査院が改善要求を提出

近年、保育園の待機児童問題は社会問題になっていますが、実は定員割れしている保育園があることをご存知でしたか? 現状、空きがでている保育園の一つは「企業型保育施設」です。 今回、この定員割れを受けて「会計検査院」が、内閣総理大臣に対して改善要求を提出しました。この記事では、企業主導型保育施設と定員割れの現状についてお伝えします。

企業主導型保育施設とは

企業主導型保育施設は、2016年に国がスタートした認可外の保育施設です。別名「企業がつくる保育園」とも言われています。事業所内保育施設と異なり、提携企業に勤めている方だけではなく、地域の提携外企業に勤めている方も利用可能な施設です。認可外施設となっていますが、政府からの補助金が出ているので、保育料は一般的な認可外施設と比べて低額になっています。

企業主導型保育事業を始めたい方へ! 開設方法や助成金申請など詳しく解説!

企業主導型保育事業について

では企業主導型保育事業についてさらに詳しくみていきましょう。

特色

通常、認可保育園は自治体と契約することになりますが、企業主導型保育施設は、運営している企業と利用者が直接契約をします。自治体から保育の必要性が低いと判断されてしまった方でも、企業主導型保育園の利用が可能です。

企業主導型保育施設は、従業員の働き方に応じて多様な保育サービスを展開できます。保護者が仕事に復帰しやすい仕組みを作れるので、夕方以降や休日の利用も設けられます。

助成要件

企業主導型保育施設は、国から整備費や運営費の助成を受けられます。助成の額は、認可保育施設と同等レベルの額となっています。

また2019年10月1日からは、幼児教育が無償になります。企業主導型保育施設を利用する場合でも、保育の必要性が認定されれば、3〜5歳までの子どもが月額3.7万円まで無償になる予定です。

メリット

認可保育園とは異なり、利用者は週2〜3日だけ利用するなどサービスを柔軟に利用できるのがメリットです。ですので、企業で働く短時間労働の女性をバックアップすることができます。

また企業主導型保育施設は、複数の企業で共同利用することも可能です。共同で運営すれば、経営のリスクを減らすことができます。さらに地域の子どもを受け入れることができるので、地域貢献にもなります。

利用料は認可保育所と同等レベルになっています。他の認可外施設のように、高額な保育料を払う必要がないので、利用者は入所しやすくなっています。

注意事項

企業主導型保育施設は、事業所内保育施設とは異なります。事業所内保育施設は、企業主導型と異なり、認可施設という枠組みです。事業所内施設を利用するときは、自治体の認可が必要となります。一方、企業主導型保育施設は認可外なので、自治体の許可を得る必要はありません。

また企業主導型保育は認可外施設ですが、児童福祉法に遵守して職員の配置や場所を確保をする必要があります。

企業主導型保育園を経営するメリットとデメリットって? 会社や従業員にもたらすことがたくさん!

企業主導型保育施設が定員割れしている

企業主導型保育施設が定員割れは、どのくらいの施設が該当しているのでしょうか?

会計検査院の検査内容

「会計検査院」とは、国や法律で定められた機関の会計を検査して、経理が正しく行われるように監督する団体です。その会計検査院は、企業主導型保育施設の利用状況や、利用定員は適切かどうか、開設したあとに予定通り子どもの受け入れがあるかどうかなどに関して213施設を選んで検査しました。

結果としては、2018年10月時点で開設して1年以上経っているのにもかかわらず、定員充足率が50%未満となっている施設が72施設ありました。検査院は「助成の結果が十分に現れてない」と発表しています。

改善要求を提出

検査の結果、会計検査院法第36条の規定にのっとって、平成31年4月23日に内閣総理大臣に対して改善要求を提出しました。「会計検査院法第36条」とは、検査の結果「行政や制度の改善が必要だ」と認めたときに、意見を表すことができる法律のことです。

<参考>日経:企業主導型保育所、定員半数割れ4割 会計検査院調べ

定員割れは経営に影響

多くの企業主導型保育施設で定員割れが起きていることがわかりました。施設の定員割れは、今後の保育施設運営に大きく影響します。定員割れが顕著なところでは、開設後、短期間で休止したり、廃止したりしています。

施設が廃止すれば、今まで預けていた子どもの行き場がなくなってしまいます。定員割れを防ぐには、さまざまな対策が必要です。また、これから開設予定の場合は、従業員の需要がどのくらいあるか調べてから開設することが求められるでしょう。

利用者数の把握や業務効率化にはICTシステムを活用

ICTシステムは、現在契約している子どもの数を把握することができます。利用者数の推移を確認できれば、入園者を増やすための今後の対策を考えるのに役立ちます。また、業務効率化ができるので、保育スタッフの業務を軽減できます。保育料請求や欠席・延長などの連絡、書類作成の負担軽減を図れますよ。

ICTシステムの導入のご相談はコチラ!

まとめ

企業主導型保育施設は、待機児童の改善を図るために国の助成を急速に整備して設置を推し進めてきました。しかし、実際は従業員とのニーズに合っておらず、定員割れが顕著になっています。今後、企業主導型保育園の新規開設者は、5年以上の実績をもつ事業者に限定されるなどの見直しが検討されています。質の低い事業者と判断されると、参入できなくなっていくでしょう。

保育ICTシステム:お問い合わせ窓口
0120-558-949
受付時間
9:00 – 19:00(土日祝・年末年始を除く)

関連タグ