保育施設でも開設できる? 子育て親子の交流と育児相談の場「子育て支援センター」とは

子どものころに虐待を受けて育った親は、暴力によるしつけが正しいと考えているケースがあり、負の連鎖による不幸な事件は後を絶ちません。政府は平成24(2012)年に子ども・子育て関連3法(「子ども・子育て支援法」「認定こども園法の一部改正」「子ども・子育て支援法及び認定こども園法の一部改正法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」)を成立させ、平成27(2015)年4月からは「子ども・子育て新制度」を開始しました。

近年は「ワンオペ育児」や「孤育て」といった言葉が登場しています。孤独な子育てからみんなの子育てに変えるため、子育て支援センターをうまく活用したいものです。

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子ども・子育て支援新制度とは

核家族化や少子化が進み、子どもを抱くのは我が子が初めてという人や、子育ての知識はあるけれど実践経験がないという人が増えています。子育ては本能的にできるものではありません。保護者の親族だけでなく、地域の人々や専門家からもたらされる助言や助力によって、子どもとともに親としての経験を積み、望ましい子育てを学んでいく必要があります。

2000年代以降、子どもの虐待に関する報告件数が増えています。虐待の原因のひとつに子育ての密室化や保護者の孤立化が挙げられており、社会全体で子育てを共有することが子どもの健やかな成長につながると考えられています。この考えに基づいてスタートしたのが子育て新制度です。

市町村が主体となって子育て支援活動を企画・実施するほか、幼稚園・保育園・こども園などの職員配置の改善、保育施設の職員に対する処遇改善なども盛り込まれています。財源は消費増税による増収分を割り当て、社会全体で子育てを支える体制づくりが計画されています。

<参考>
日本経済新聞:児童虐待対応13万件、27年連続で増加 2017年度 
内閣府:よくわかる「子ども・子育て支援新制度」

子育て支援センターとは

全国各地に設置された子育て支援センターは、乳幼児とその保護者のための施設です。自治体によって子ども家庭センターといった名称で運営していたり、保育所や児童館などに併設されていることもあります。実施主体は市町村などですが、社会福祉法人やNPO法人、民間事業者への委託などで運営されるケースもあります。

子育て支援センターではプレイルームなどの施設を無料で使うことができ、乳幼児のいる親子の交流や育児相談を行っています。子育て支援事業の紹介や一時預かりサービスの提供など、地域の子育てを支援する拠点として重要な役割を担う施設です。

子育て支援センターの主なサービス

<子育て支援センターの基本事業>
①子育て親子の交流の場の提供と交流の促進

②子育て等に関する相談・援助の実施

③地域の子育て関連情報の提供

④子育て及び子育て支援に関する講習等の実施

出典:厚生労働省 地域子育て支援拠点事業とは(概要:PDF形式)より引用

子育て親子の交流の場を提供

子育て支援センターでは、乳幼児とその保護者が気軽に足を運べるようにプレイスペースを開放しています。結婚や仕事の都合で見知らぬ土地に移り住み、頼れる親族や知り合いがいない保護者も少なくありません。年の近い子どものとその親同士が集まる場を提供することで友達や仲間が増え、ストレスの発散や悩みの共有などができます。

子育てに関する無料相談・情報発信

出産や育児に関する相談はもちろん、しつけの仕方や子育ての悩み、子ども手当の受給や保育施設の選び方など、育児にまつわる相談窓口を設置しています。電話での相談も可能です。自治体や関連機関との連携が取られており、必要に応じて担当窓口や専門機関の紹介もしています。また、子育てや保育にまつわる情報発信機関としての役割も果たしています。

遊びやイベントの企画・実施

自由に工作ができるワークショップや絵本の読み聞かせ会など、さまざまなイベントを企画して時間や空間を共有する場作りをしています。ベビーヨガや離乳食の講座など、新米パパやママに役立つ情報を提供しているセンターもあります。

一時保育

子育て支援センターの中には子どもの一時預かりをしているところがあります。施設によっては宿泊を伴うショートステイができたり、緊急時などのやむを得ない場合に限られていたり、対応はまちまちです。

子育て支援者の育成・運営補助

子育て支援センターでは、子育て支援に意欲を持つ人々への講習会などで育成に努めるとともに、イベントなどの活動支援も行っています。夏休みなどの長期休暇には学生ボランティアを募集し、地域の子どもたちと若い世代のふれあいを企画するなど、施設ごとにさまざまな工夫を凝らした取り組みを行っています。

子育て支援センターのスタイル

一般型

地域の子育て拠点として常設され、地域の子育て支援機能の充実を図ります。一時預かり事業や放課後児童クラブなど、ざまざまな子育て支援活動を行っており、公共施設の空きスペースや商店街空き店舗、民家、マンション・アパートの一室、のほか、保育所・幼稚園・認定こども園といった施設を活用しています。保育施設には常に保育士などの専門家がいることから、保育の相談窓口としての機能が期待されます。

連携型

児童館に代表される児童福祉施設などを利用し、一般型と同様の活動を行います。乳幼児から小中高生まで、幅広い年代の子どもが集まる場となる得ることから、基本的に学年別に行われる保育・教育とは違った経験を子どもたちに提供できます。

<参考>
厚生労働省:地域子育て支援拠点事業実施状況
京都市子育て支援総合センターこどもみらい館 :保育園(所)・幼稚園における子育て支援と関係機関との連携 
子育て支えあいネットワーク満:学生ボランティア募集!

まとめ

子育て支援センターでは初産の妊婦さん向けのコミュニティを運営したり、妊婦さん同士の交流イベントを企画するなど、出産前から仲間づくりを応援するケースも多いです。保育施設で子育て支援センターを開設したり、出張ひろばを誘致したりすれば、近隣の子育て親子や妊婦さんに保育所の存在を知ってもらえます。

来園した保護者の見えるところに登降園システムや保育士用のモバイル端末があれば、最新のテクノロジーを活用していることを肌で感じ取ってもらえます。子育て支援活動に積極的にかかわることが、選ばれる保育園への道につながるかもしれません。

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