保育士が転職するときに確認したい保育園のチェックポイント7選

小学生の女の子のなりたい職業トップ10に必ずランクインする幼稚園や保育園の先生。しかし現実は定着率の悪さが話題になりがちです。理想の保育を実現するために転職をするなら、次の職場はどのように選べばよいのでしょうか。今回は転職に失敗しないために、保育士がチェックしたいポイントをまとめてみたいと思います。

転職活動を始める前に確認しておきたいこと

マクロミルのアンケート調査によると、「給料の安さ」や「労働時間の長さ」を理由に保育士を辞めたという人が多いようです。一方、保育士の転職サポートを行っている人や現役の保育士さんに話を聞くと、離職理由の多くは人間関係だと口をそろえます。やはり1日の大半を過ごす場所では、良好な人間関係が構築できないと長続きしませんよね。

ところが、いざ転職となるとお給料や勤務地などの条件を重視する人が多いそうです。最初は園の保育理念や人間関係を重視していても、徐々に優先順位が変わっていってしまうとか。その結果、次の職場でもうまくいかず、転職を繰り返す人も少なくないと聞きます。

理想の保育を実現できる園を見つけるためには、まず自分の棚卸が必要です。次の園に求める条件は何なのか、どうしても譲れない条件はどんなことなのかをしっかり考え、手帳などに書き留めておきましょう。転職活動の中で考えが変わった時は、その都度メモを見直しながら修正すると良いでしょう。

求人を探すときにチェックすべきこと

(1)求人情報の量と掲載期間

求人の数は季節によって増えたり減ったりします。必要な人数が集まれば求人情報はすぐに取り下げられてしまうので、転職を考えるなら定期的に求人をチェックして、「これは!」と思えるものを見逃さないようにしましょう。定着率の悪い園は年中求人が出ていたりします。頻繁に求人を見かける園に応募する場合には、必ず見学をして様子を確認しましょう。

(2)求人の掲載内容

保育士特化型の求人サイトでは、勤務地や勤務時間、お給料といった基本的な勤務条件のほか、従業員の平均年齢や求める人材像、園の様子なども掲載されていることがあります。サイトによって情報量も異なるので、複数のサイトを見比べてみるのも方法の1つです。

ミスマッチを避けるために、見学日を設けていたり体験保育ができる園もあります。実際に保育をしながら、他の先生や施設の様子を確認できる機会は貴重です。なるべく参加しましょう。

(3)ホームページの情報

たいていの園はホームページで保育方針や保育目標、保育内容を公開しています。食育に力を入れていたり、モンテッソーリ教育を取り入れていたり、英語や体操の専門家を講師に招く園も増えていますよね。ホームページの情報だけで判断するのは難しいですが、自分の考えや目指す保育にマッチするかどうかを見極めるヒントとして、チェックしておくと良いと思います。

ホームページでは開園時間や休園日のほか、1年間のスケジュールなどを掲載していることが多いです。開園時間が長い園では早番と遅番の交代が発生するので、情報共有が円滑にできる環境かどうかを確認した方がいいでしょう。

年間行事が多ければ多いほど準備も大変です。面接の際には、平均残業時間について質問してみましょう。また、園児の定員数やスタッフの数も掲載されていることがあり、確認することで園の現状が把握できます。

見学の際にチェックするポイント

(4)玄関はきれいか?

実際に保育園に見学に行く機会が作れるようであれば、積極的に足を運んでみましょう。ツイッターが人気のてぃ先生は「その園の様子は玄関を見るとわかる」とおっしゃいます。業務に追われている園では、掃除をするどころか汚れに気付く余裕すらないからだそうです。

外部の方の目に触れる玄関は、いわば園の顔。そこに配慮する余裕がなければ質の良い保育の実現も難しいと言わざるを得ません。下駄箱の靴が雑然としていないか、園の備品の手入れが行き届いているかなどをチェックすると良いと思います。

(5)職場の雰囲気はどんな感じか?

保育園に限らず、どの職場でも必ず離職理由に挙がるのが人間関係です。園長先生との会話や職員の皆さんの表情から、自分が馴染めそうな雰囲気かどうかを確認しましょう。保育士として働くからには子どもの様子も気になるところです。他の保育士さんが子どもたちとどのように接しているかを見ながら、自分がこの場所で働くイメージを膨らませてみるのも良いと思います。

(6)求人の内容と現実に差がないか?

「実際に働いてみたら求人に掲載されていた条件と違った」なんてトラブルも少なくありません。面談の際には実際に働いている人たちの有給取得状況や平均勤続年数を聞いてみるのも良いでしょう。「休日は年間○日以上」と掲載してあっても、実際は休暇が取りにくいかもしれません。また平均勤続年数が短い場合には、働きにくい理由がどこかに隠れているかもしれません。

(7)どんなふうに業務を進めているのか?

たとえば保護者への連絡手段を聞いてみても、園によって採用している方法はさまざまです。昔ながらの連絡帳やおたよりを発行していたり、メーリングリストを活用していたり、中には保護者向けのスマホアプリを使っているところもあるかもしれません。写真販売をインターネット上で行っていたり、GPSで園バスの位置を保護者に知らせてる園では、パソコンやタブレットといったツールを上手に取り入れている可能性があります。

保育ICTシステムを使っているか聞いてみよう

保育士不足による業務過多を解消するため、国は保育ICTシステムの導入を推奨しています。登降園時間の管理や指導案の作成など、機械に任せられるものは任せて、その分子どもと向き合う時間を増やそうというのが目的です。防犯のためにカメラを設置したり、園の施錠を機械化している園も増える中、保育ICTシステムの導入に否定的だったり、導入しても使いこなせていない園では業務量が多いことが予想されます。

保育ICTシステムの導入を検討している園には関心のあるシステムを、既に導入済の園にはシステムを使ってみた感想や業務がどのように変わったのかを聞いてみると良いかもしれません。システムにはそれぞれ個性があり、指導案の作りやすさを重視していたり、保護者とのコミュニケーションに特化したタイプがあったりします。システムの特徴から、その園が解決しようとしている課題を推測する手掛かりを得られるかもしれません。

保育ICTシステムを比較する

まとめ

設定項目とポイント チェック
事前準備 希望条件の棚卸はしたか
求人情報 求人情報の量と掲載期間は適切か
掲載内容と希望条件は合致しているか
ホームページ情報に懸念点はないか
見学時 玄関は汚れていないか
職場の雰囲気は悪くないか
求人の内容と差異はないか
業務の進め方は確認したか
ICTシステムの有無は確認したか

今回は転職の際にチェックしたいポイントをまとめてみました。技術の進歩に伴い、保育園や幼稚園にもICTの導入が始まっています。保育ICTシステムに対する姿勢をチェックすることは、その園の状況を知るための新しい切り口として、きっと転職活動に役立つと思います。さまざまな視点から勤務先を吟味し、転職を成功させましょう。