子どもの様子を保護者に届けるライブ中継システムのメリット

家庭用ビデオカメラが普及し始めてから30年が経ち、今ではスマートフォンで手軽に高画質動画を撮ったり、好きな時に好きなところで映像を見られる時代になりました。近年は保護者のニーズも高まり、保育室にカメラを設置する園が増えてきています。そこで今回は、ライブ中継システムを設置するメリットや注意点、さらにはオススメのカメラをご紹介します。

ライブ中継のメリット

子どもの様子を保護者と共有しやすくなる

保育園での子どもの様子を伝える手段として思い浮かぶのは、保育士からの口頭説明や連絡帳だと思います。しかし、それだけでは子どもたちのごく一部の様子しか伝えられません。言葉では説明が難しい状況や空気感を表現するには、それ相応のテクニックも必要です。

ライブ中継システムを用いれば、保護者はスマートフォンで気軽に子どもの様子を見られるようになります。また運動会やお遊戯会をライブ中継すれば、遠方に住む親戚の方にも気軽にイベントに参加してもらえます。保育園での子どもたちの様子を可視化することは、保護者の安心に繋がります。

保育が安全に行われていることをアピールできる

保護者が最も気になることと言えば、「子どもが安全に保育されているか」だと思います。ライブ中継システムを使えば、「どんな保育が行われているか」「他の子どもとの関係性はどうか」などを保護者自身の目で確認してもらえます。保育士たちが安全に気を配りながら子どもたちと接していたり、子ども同士のケンカを仲裁する様子を保護者が見ることで、保育士との信頼関係も深まることでしょう。

保育士の認知度向上に繋がる

保育士自身は子どもの命を預かる重責を感じて働いてるのに、世間の人には「子どもと遊んでるだけのラクな仕事」と思われがちなのが現状です。しかしカメラを通して保育士の働く様子を見てもらえば、ただ遊んでいるだけではないことが理解されやすくなるのではないでしょうか。また映像を見て保護者が疑問に思ったことに、子どもの発達や教育的観点から説明することで、保育士の専門性の認知度向上にも繋がる可能性があります。

防犯カメラの役割を果たせる

とても残念なことですが、いつ何が起こるかわからないのが現代社会です。普段からいろいろな防犯対策をしていても、子どもに危害を与える目的で不審者が侵入する可能性は否定できません。部外者や不審者が園に侵入した場合、普段からカメラが設置されていれば証拠が残せます。万が一に備える意味でもライブカメラは有効です。

保育園の宣伝に使える

現在は待機児童問題で保育園不足が取り沙汰されています。その一方で少子化には歯止めがかからず、近い将来、園児不足になるのではないかとも言われています。保護者に選ばれる保育園になるためには宣伝も必要です。

入園希望者向けの見学会は日中が基本ですが、引っ越しを予定していて転園先を探している保護者などは、なかなか園に出向いて見学するのは難しい場合もあります。そんな時、ライブ中継で子どもたちの様子を見てもらうことができれば、保護者の利便性を向上させることができます。

防犯などの観点から、部外者が様子を見られる日時を限定したり、あらかじめ園児の保護者全員から許可を得たり、トラブル防止策はもちろん必要です。しかし増え続ける保育園の中で生き残っていくためには、こういった工夫も求められるのではないでしょうか。

ライブ中継を行う際の注意点

不正アクセスの危険性を考慮

保護者がいつでもどこでも動画を確認できるようにするためには、映像をインターネット上で公開しなければなりません。導入の際には、利用するサーバーやシステムに信頼できるセキュリティが入っているかどうかを確認しましょう。また不正にアクセスを防ぐため、わかりやすいIDやパスワードを設定しないようにすることも大切です。

情報の流出に注意

保護者に映像を閲覧するためのIDやパスワードを渡すときは、第三者に情報が洩れることのないよう、取り扱いの注意点を伝えましょう。IDやパスワードを書いた紙を捨てるときは、シュレッダーにかけたり破いたりするなど対処が必要です。定期的にIDやパスワードを変更するのもオススメです。

モンスターペアレントへの対応

保護者の中には、子ども同士の些細なトラブルや保育士の対応を見て、クレームをつけてくる人がいるかもしれません。その場合は相手の話をよく聞いた上で、保育士の専門的立場から説明すると良いでしょう。過度な要求については毅然とした態度で臨むことも必要です。ライブ中継を行う前にはさまざまな場合を想定し、シミュレーションを繰り返しておくと良いでしょう。

保育室に設置しやすいカメラ

1)ネットワークカメラ/アルコム

株式会社アルコムのネットワークカメラは、インターネット回線を利用して離れた場所をモニタリングできるシステムです。カメラ自体にLAN機能がついているため、音声と映像を伝送するためのケーブルや専用録画機は必要ありません。従来よりも簡単に設置することができ、パソコンやスマホを使って手軽に映像を見ることができます。料金は1〜4台で79,300円からとなっています。

<参考>アルコム:ネットワークカメラ

2)みえますネット/パナソニック

「みえますネット」はパナソニックのネットワークカメラです。保育室や園庭など複数の場所にカメラを設置して、専用ポータル画面の一覧から見たい映像を確認することができます。動画はパソコンやスマホ、タブレットで見ることができ、保護者向けに限定公開が可能です。お昼寝の時間には非公開にするといった操作もできます。料金は1台980円で、録画オプションは500円です。価格もリーズナブルで、最大2ヶ月間無料でお試しもできます。

<参考>パナソニック: みえますねっとサービス

3)ぎがらくカメラ/NTT東日本

NTT東日本が提供するクラウド型のカメラモニタリングサービスです。リアルタイムで映像を確認したり、録画した動画をクラウド上に保存できるので、録画用のレコーダーは必要ありません。パソコンだけでなくタブレットやスマートフォンで利用でき、セキュリティーは万全です。利用料は月額980円からとなっており、録画のプランによって料金が異なります。

<参考>NTT東日本:ギガらくカメラ

4)保育園、託児所での防犯カメラ/東海防犯サービス

株式会社東海防犯サービスの防犯カメラです。もともとは防犯・監視カメラとして開発された製品ですが、子どもの様子を配信する「ネットワーク遠隔監視」として使えます。望遠レンズを使用すれば離れた場所からクリアな映像を撮影することも可能です。料金は215,000円〜となっています。

<参考>東海防犯サービス:保育園、託児所での防犯カメラ

まとめ

言葉が話せない0歳、1歳時の保育室にライブ中継があると、保護者は安心すると思います。しかし2歳以上の子どもは保育園での出来事を保護者に話せるようになるので、必要ないと考える保護者もいるかもしれません。保育室へのカメラの導入は、子どもに関わる全ての人から意見を集めながら検討すると良いと思います。

認可保育園や認定子ども園が防犯カメラを設置する場合には、国から補助金が受けることができます。設置費用の負担が4分の1に軽減できるので、こういった制度も賢く利用したいものです。

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