保育士の本音にせまる!保育士が抱えるさまざまな問題

こんにちは、ICTキッズ編集部です。先日、大手調査会社マクロミルが保育士の有資格者に対して行った「保育士・保育園に関する調査」の結果が公開されました。

調査の概要

これはマクロミルが独自に行った調査で、全国の保育士資格を持つ男女300名に対して行われました。

調査手法:インターネット調査

調査時期:2017年4月14日(金)~15日(土)

調査対象:現在保育園で働いている方150名、過去に保育園で働いていた方150名

出典:HoNote(ホノテ)by macromill/保育士300名に聞く「保育士・保育園問題」

現役保育士に聞いてみた!保育園で働き続けたい?

株式会社マクロミル調べ

「保育園で働き続けたいですか?」という質問に対し、「働き続けたい」「やや働き続けたい」と回答したのは、全体のおよそ8割でした。働き続けたい理由の上位には「子どもが好きだから」「やりがいを感じるから」「子どもの成長に携われるから」などが続き、多くの保育士さんが仕事に対する誇りや充実感を抱いていることがうかがえます。

一方「働き続けたくない」「辞めたい」と回答した人に対して、その理由を聞いたところ、「給料が安すぎる」「労働時間と給与が見合っていない」「責任の重さと給与が見合っていない」などの回答が多く、待遇に対する不満が大きいことがわかりました。

現場から離れた人にも聞いてみた!今後保育園で働きたい?

株式会社マクロミル調べ

過去に保育園で働いていたことのある有資格者に「辞めた理由」を聞いたところ、やはり「給与」を理由に挙げる人が全体の47.3%と一番多く、ついで「結婚や出産」「労働時間の問題」と続いています。

今後保育園で働きたいと思うかどうか?を尋ねたところ、「働きたい」「やや働きたい」という回答が42.0%、「どちらともいえない」が25.3%という結果になりました。保育士という仕事には強い魅力があるものの、待遇に不満や問題があり、なかなか働きたいとは回答しづらいのが現状のようです。

アンケートから浮かび上がる問題点

このアンケートでは、「保育士をやっていて良かったこと」や「残念だったこと」などのエピソードについてもまとめられています。「子どもの成長を見続けられる喜び」や「卒園してからも会いに来てくれる子どもや保護者がいてくれる」「感謝の言葉をかけてもらえた」など、保育士としての幸せなエピソードが多いのが印象的です。

一方で「保育士の仕事が子どもと遊んでいるだけだと思われ、ラクでいいなと言われた」「保育士の仕事の大変さ、子どもを預かることの責任の重さを回りの人に理解してもらえない」といったつらいエピソードもありました。「残業や持ち帰りの仕事が多い」「責任感の重い仕事の割に安月給」という声もあり、まずは社会全体で保育士という仕事の重要性を認め、保育士の地位の向上や待遇の改善などに積極的に取り組まなければならないと感じました。

NHKも取り上げていた保育士の問題

NHKで土曜の朝に放送されている番組「週刊ニュース深読み」では、2015年12月に「どうする?保育士不足 働く親を支えられるか?」と題して、保育士不足の問題が取り上げていました。この番組では保育士という職業の“専門性の高さ”や“尊さ”に言及し、「専門的な知識が必要となる重要な仕事を、長い間社会が軽視しすぎてきたことを反省すべき」という意見が出ていました。事実、保育士は国家資格なのに、他の資格に比べて待遇の格差があるように感じてしまうのは筆者だけでしょうか?

2015年、厚生労働省は「保育士確保プラン」の中で、平成29年度末時点において46.3万人の保育士が必要であると試算し、新たに6.9万人を確保するために「保育士試験の年2回実施の推進」や「保育士に対する処遇改善の実施」を進めています。しかし保育士不足の問題は現在も深刻であり、なかなか改善には至っていないようです。国は女性の社会進出を促進させようとしていますが、女性が安心して働くためには保育士のサポートが必要不可欠です。官民一体となって、この問題に取り組む必要性を強く感じます。

<参考>NHK:週刊ニュース深読み「どうする?保育士不足 働く親を支えられるか?」

まとめ

保育士として働くためには資格が必要ですが、”保育補助”という肩書であれば資格の有無にかかわらず働くことができるそうです。資格はなくても子どもが好きで、保育園を手伝いたいという人の力をもっと活用できるようになれば、希望が見えてくる気がします。また、調べてみるとパート・アルバイトの保育士求人も増えているようです。結婚や出産を機に退職し、現在は保育士として働いていない「潜在保育士」と呼ばれる有資格者は日本に70万人以上いるそうなので、こういった人たちの力を借りやすくする仕組み作りも必要だと思います。

ちなみに、保育園向けのICTシステムも続々と登場しており、煩雑な保育園業務を簡略化する取り組みも進められています。こういったシステムを使えばワークシェアもしやすくなり、「午前中だけ」「週3日だけ」といったワークスタイルも取り入れやすくなるのではないでしょうか。上手に機械を活用し、みんなで協力し助け合える社会を作っていくことが、今まさに求められていることなのだと思います。