政府の保育支援策だけに頼らない園独自の対応とは?

こんにちはICTキッズ編集部です。昨年末において、厚生労働省から保育士全体の賃金を大筋で4万円まで引き上げると発表しました。それを受け、ICTキッズでは保育園に対して聞き取り調査を行ったところ、4万円程度の賃金引上げに該当する保育士がいないケースが多いとのことでした。事実先日取り上げられた報道によりますと、私立保育園における該当保育士は全体の3分の1程度にしかなく、保育士すべてを対象に5万円の処遇引き上げを都内の私立認可保育所で作る団体が自治体にもとめました。

実際に保育士の現状はどうなっているのか?

そもそも今回の厚生労働省の発表では、ことし4月以降におおむね7年以上の経験があり研修を受講した保育士を「副主任保育士」などと位置づけて付き額で4万円あまりを支給するとしております。一方で保育士の勤続年数の厚生労働省のデータをみてみると、5年未満の型が半分を占めている形になります。更に平成26年に全国保育協議会より提出された東京都の保育士実態調査の報告書によると東京都の保育士の通産保育士就業年数は調査対象の約70%が6年以下であるという事実があります。これを踏まえても7年以上の経験があるという条件に対して、殆どが対象とならないという記者会見をおこなった団体の意見も理解できます。

保育士の退職理由・就業希望条件からみる保育士確保の対応策

既に多くのメディアで取り上げられているように保育士の給与が安いという面と、妊娠および出産による退職理由があげられています。東京都の保育士実態調査によると4人に一人が「妊娠・出産」「給料が安い」という理由から退職しているようです。また一方で保育士として働く場合に求める条件として、最も優先度が高い条件としては「勤務日数」でついで「通勤時間」・「勤務時間」・「給与等」となっています。つまり保育士を獲得するために重要なこととしては給与等の処遇を改善するだけでなく、就業時間の短縮等も検討しなくてはならないという仮説を立てることができそうです。

給与面以外の就業時間短縮の手段としてのICT活用

就業時間短縮の方法として単純に今取り入れられようとしているのは、こちらのサイトでも紹介しているICTシステムになります。しかしICTシステムを導入したからといって簡単に就業時間の短縮を図れるものでもありません。やはりICTシステムがスムーズに動くインターネット環境・通信環境があって初めてICTシステムがより便利なものになります。またそれを利用する保育士の方々の学習によっても、この就業時間の短縮率というものは変わってきます。ICTシステムを効果的に利用するためにも事前の受入準備がひつようになってくるのではないでしょうか。実際の受入準備としては、導入事業者のサポートだけではなく、自園における活用勉強会的なものを自主的に開催して勉強をしていかなければなりません。ICTシステムを120%活用することで仕事の効率化だけでなく、書類業務等の短縮による保育の質の向上にもつながります。まだICTシステムを導入されていない保育園・こども園の方は、ICTキッズで紹介しているICTシステムを参考に導入システムを検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

保育士の給与における処遇の改善については、補助金だけで賄おうとしても結局は一過性のものに過ぎない部分が多く、長期的な目で考えると給与面以外でのサポートや改善が今求められているのではないでしょうか。日本の人口は減り始め、子どもの数も少なくなっている現状で一時的に保育士を増やしたとしてもいずれ職員過多になってしまう近い未来も予想できます。事実、過疎化が進む地方における保育に関する補助金は予算の割り当てが少ない自治体もあるようです。局所的に発生している待機児童の問題を解決するためには、単純に保育士の数を給与面でサポートするだけでなく、補助金運営に頼った保育運営そのもののあり方を、ICTによる効率化を含めて進めていかなければならないのではないでしょうか。