保育士がやめない園するために園長がしておく【6つの環境整備】

こんにちは、ICTキッズ編集部です。保育士確保問題などで各方面のメディアをみていると、「1年間の勤務をする誓約書をかかなければ賞与が受け取れない」という記事を目にしました。これは一つに離職率が高いからというわけではなく、求人倍率によるものが大きいのではないでしょうか。事実、保育士の離職率は平成26年度の平均で10.3%と厚生労働省の調べで発表されておりましたが、他業種とくらべてもさほどかわりません。一方で求人倍率は、一番高い東京で5.44倍となっており非常に求人が難しいことをしめしています。つまり園側としても、折角採用した保育士を手放したくないという思いから「誓約書」という手段で保育士を確保せざるをえなかったのではないでしょうか。しかし、このようなやり方は保育士にとっても園運営にとってもマイナスでしかなく、消極的な方法でしかありません。誓約書のようなネガティブな方法で保育士を確保するのではなく、保育士自身に園でずっと働きたいと思ってもらえる環境づくりを運営者はこころがけなければならないのではないでしょうか。

効率的な仕事と残業が少ないこと

保育士の仕事が続かない理由の一つとして、残業の多さが指摘されます。保育士=「子どもふれあえるお仕事」と思い、保育士を目指し就職される方がおおくいらっしゃいます。しかし現実問題として、保育士として触れ合う時間と、書類に向かっている時間は同等であるといわれています。中には、書類作成が保育士の仕事であるのではないか?ということを言われている保育の方もいらっしゃいます。理想と現実のギャップに加え、この書類作成によって残業が発生します。作成する書類は、保育年間指導計画書・月間指導案・習慣指導案・日案・保育日誌・園児台帳・園だより・おしらせ・保育料請求書など多岐にわたります。

短縮化・効率化できる部分は効率化することによって、残業時間がなくなるように園内業務の効率化を図りましょう。その一例として保育業務支援システムであるICTシステムなどをこちらでも紹介しております。登降園管理システムによる、延長保育料・保育料計算時間の短縮や、指導案作成ツールによる月案作成時間の圧縮をはかっていきましょう。また、そのほかにもトヨタの改善のように必要な業務とそうでない業務を明確にし、ちょっとの工夫から業務効率化を園内で常に心がけるようにして残業のない園づくりをめざしましょう。

教育のインフラ整備がととのっている

教育のインフラ整備を行っていきましょう。教育のインフラ整備とは具体的にどういったことでしょうか。それは園内における業務の教育におけるマニュアルやテンプレート、資料などをしっかりと整備しておこうというものです。保育園においては、一般企業のように作業マニュアルというものが存在していることが少ないのが現状です。理由としては、同じものを変わらず生産する工場とは違い日々子どもたちの状況に応じて臨機応変に対応していかなければならないからと言われます。しかし、新人保育士が入ってきた際に、教えるべき・知っておくべき情報があるはずです。その情報をひとまとめにしたマニュアルがあることで保育士の成長スピードが変わってきます。教える人材・人が足りないといわれている現代であるからこそ、保育士を指導するために必要なマニュアルやテンプレートが重要になってくるのではないでしょうか。

評価制度が明確である

影の仕事が多い保育士だからこそ、評価制度は明確にしておく必要性があります。おゆうぎ会の準備や、その後片付けなどかなり時間が掛かる仕事です。しかし、主役はあくまでも園児たちであるために影の立役者である保育士の評価にはつながりません。また指導案作成も当たり前の業務であるために評価基準になることが難しいのが現状です。忙しく仕事をしていても、評価されてないということになると仕事のやりがいを見出すことが難しく、そこに給与面の低さが追い討ちのように迫ってきます。このような状況に陥らないためにも、園独自の評価制度をもうけてみることをおススメします。具体的な評価手法として、ポイント制や月表彰などを行い園内におけるがんばっている保育士を評価する制度を設けてみてはいかがでしょうか。

パワハラ・セクハラがない

パワハラ・セクハラに関して、どのような発言がそれにあたるのかを園運営者側は意識しておきましょう。冒頭部分で言及していた”誓約書”もパワハラの部類に入る場合があります。誓約書という契約であったとしても、契約を結ばなければ賞与が出ないというものであればこれはある意味、強制につながります。同じように先輩保育士から、新米保育士に対してのパワハラ・セクハラがないような状況・職場にしなくてはなりません。終日スタッフを監視していくことができませんので、第三者の相談機関やメンター制度などの充実をしておきましょう。またメンター制度における雇用に対して10万円程度の補助金である職場定着支援助成金などを活用してみるのも一つの方法ではないでしょうか。

福利厚生がしっかりしている

保育士の給与面での改善が進められていますが、福利厚生の充実によるカバーをこころみてはいかがでしょうか。地域にはよりますが、保育所における家賃補助を補助する制度が行政が補助をする、保育士の為の宿舎借り上げ支援を上限月額8万2千円を補助していますので活用していきましょう。

また保育士の休暇がとりやすい環境になるためにも園における保育士の拡充はかかせないのではないでしょうか。子ども15人につき保育士1人を配置している園に対しては厚生労働省が補助金を上乗せしていますのでこちらを活用し、給与面でのマイナスを福利厚生でカバーしていきましょう。

保育士間のコミュニケーションや風とおし

最終的には、保育士間のコミュニケーションを常におこない、風通しのよい環境にしておくことが重要です。保育士をやめる原因の上位に、人間関係でやめていく方が多くいらっしゃいます。高い求人倍率のなか、獲得した保育士をやめさせる原因が、他のスタッフであることが非常に悲しいことです。まずは園内におけるコミュニケーションを円滑に行うために、怒る雰囲気ではなく「ほめる」を中心にしたコミュニケーション方法を保育士同士取ることをおススメします。園児にたいしてできたことをほめるように、同僚の保育士や後輩の保育士にたいして、原点方式で評価するのではなく、加点方式でほめることでプラスの職場雰囲気を生み出すことができるのではないでしょうか。

まとめ

以上6つのことを意識しながら、保育士が働きやすい環境を園全体で築き上げていきましょう。残業がなく、教育インフラを整備し、しっかりと評価するという前半の3つのことを意識するだけでも、のこりの3つがより効果的に働いてくるのではないでしょうか。結果、多くの保育士があつまり笑顔で保育ができる園づくりをしていけるのではないでしょうか。