5つの保育業務支援システムを導入するメリットとデメリット

こんにちは、ICTキッズ編集部です。ICTシステムは今年に入ってからも待機児童問題解決の為の糸口としての役割を強く位置づけられております。そのためICT補助金やIT補助などといったICTシステムを導入するための補助金が国を中心として数多くの自治体より今年も発表されております。国や自治体、なによりICTシステム業者が利用のメリットを伝えていても、利用のメリットがいまいち見えてこない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、メーカーに関わらず、基本的なICTシステムの機能を紹介しメリットとデメリットを検討してまいります。

登降園システムをが、園にとってどのようなメリットがあるのか?

登降園システムとは、ICTシステム・システムを利用して園児の登降園時間の管理を行うものになります。このシステムにより登降園の時間データを簡単に集計しやすくなり、中には保育のコア時間を設定することで自動的に延長保育料金の計算をしてくれるというものになります。このシステムについてのメリットは、行政などに提出する園児の保育時間の管理状況の報告書類の制作時間の短縮や、延長保育料金の計算時間の短縮になります。

今まで保育時間をどのように管理してきたかで短縮時間も園によっては異なるかもしれませんが、ほとんどの園が登降園管理システムを導入することで業務の時間短縮をすることができるのではないでしょうか。また、副次的利益として延長保育時間の徹底を行うことが可能になることが予想できます。登降園管理を手作業等で行っていた場合には数分の遅れなど、保護者との関係性を保つために目をつぶっていたところも、システム化することで時間の徹底を行い数分のサービス残業をなくすことができます。

このシステムを導入することの懸念点は、2点予測することが可能です。1つは、導入時における保育職員側が利用できるまでに時間がかかる可能性があるということです。これは新しいシステムを導入するにあたりどのシステムでも付いて回る問題ですので、導入時に利用方法・指導についての有無を業者に確認しておくようにしておきましょう。また2つめの懸念点としては保護者の利用に対する抵抗が考えられます。理由としては、上記の副次的なメリットを不服とする方がいる可能性があるからです。この場合には、いきなりの導入をするのではなく告知から導入までの時間をとることである程度軽減されます。

実際にどのような登降園管理システムの打刻方法があるのかをしらべてみました。

  • PCを利用してクリックによる登降園の打刻
  • タッチパネルによる打刻
  • ICカード・IC定期券等を利用した打刻
  • バーコード読み取りによる打刻
  • カメレオンコードによる打刻

などがありますが、保育所の規模により導入する打刻機能を選んでおいたほうが良いでしょう。具体的にはICやバーコードの読み取り等のものがスムーズに打刻を行うことができますので、混雑する降園時間にもスムーズに打刻していただくことが可能になるかと思います。一方で大規模保育園において、タッチパネル式やパソコンへの打刻ものであるばあい利用者の操作スピードに左右されてしまうのでおススメできません。ICカード読み取りの場合は100名程度でも1台の読み取り機でスムーズに打刻をしていただけるようです。

指導案・保育日誌作成システムのメリットとデメリット

つづいて補助金対象システムの条件にもある保育指導案作成の機能についてみていきたいとおもます。そもそも保育指導案の作成が一番保育士が苦労するところであるといわれています。またこの書類制作によりサービス残業やもちかえり残業などがあるとも言われています。よりよい保育をするために定められた規定ではありますが、そのために保育士が犠牲になるというのは少し違う気がします。この制作時間を圧倒的に短縮してくれるのが、ICTシステムであるとされています。本当に短縮されているのでしょうか?

以前の記事でも御紹介させていただきましたが、「指導案作成のポイントからみる、もっとも便利な保育システム4選!」 保育指導案制作システムを導入することで1日約1時間近くの業務を短縮できたとはなされている保育園も多くあります。近年だされているiPadを利用した指導案制作システムは直感的で視覚的にも分かりやすいものが多く在ります。今までのPCシステムを利用した指導案制作ソフト等はありましたが、これであるとPC操作のリテラシーによって操作スピードが大きく異なってしまう場合があります。

指導案のフォーマットに刻まれている園の歴史をそのまま引き継げるかどうかも重要なポイントになります。園それぞれに重視するコンセプトが異なっていることと思います。それにあわせた指導案の作成を設立から年月をかけて築き挙げてきていることと思います。そのフォーマットを崩して、ICTシステムを導入しても業務効率化に繋げるには時間がかかるかと思います。まず保育システムにおいて指導案作成システムを検討する場合には、自園の指導案に何処まで近づけることができるか、操作性はどうかという観点から検討されることをおススメします。

園児管理台帳のシステムの重要性

園児管理台帳システムはICTシステム導入補助金をうけるにあたり、必須機能となりますのでこのシステムが機能の一部として備わっているかの判断をまずしておきたいところです。この園児管理台帳は、パソコンが普及した時代から如序に園で利用されるようになってきました。しかし、これらの園児台帳管理システムは小規模保育園にとってあまり必要性を感じないところも多く、手書きで済ませてしまうところも多いようです。一方で大規模保育園においてもこの園児管理台帳システムは、登録人数が多ければ多いほど登録に時間がかかってしまうことから導入までの時間が大変であるとされてきました。

今までこのようなPC管理での園児管理台帳システムへの登録は、登録フォームを紙ベースで保護者から情報を収集します。そのうえで担当者、もしくはシステム担当者が委託料金をもらい入力代行作業等を行っておりました。しかし、近年リリースされている園児管理台帳システムは、クラウド管理システムにより保護者の携帯やパソコンのインターネット上から各自で登録してもらうことが可能です。これにより園児の情報を保護者と共有することができ、登録作業の時間も削減することができます。さらにクラウド管理による園児管理台帳の一部を保護者と共有することにより、園児の健康管理なども園と保護者が一体となって行うことができます。

連絡機能・チャット機能のメリットとは

保育園からのヒアリハットや連絡事項等を保護者と共有できる機能である連絡機能ですが、連絡網がなくなった現代においては重要な役割を果たしているようです。今までの保育園であれば、保護者の連絡網を作成し、各家の固定電話へ保育園からのお知らせや緊急連絡などが伝わっていました。しかし、個人情報保護法などにより、この連絡網という手段をとることができなくなりました。そのため園からの連絡手段は各園の裁量にまかされることとなり、紙ベースでのやり取りがメインになるところが一時増えておりました。知り合いの保育園からも園における連絡網的な役割のできるシステムを探されているところが多くあります。

その中で、インターネットを通じてチャットのようにメッセージを一斉配信できたり、また園だよりなどの情報を配信できる連絡機能システムは、このような連絡網問題でこまっていたところではかなり重宝されているようです。また、今までは保育園から保護者という一方通行の連絡でしたが、連絡機能システムは双方向からの連絡が可能になることにより出席連絡などもシステム・インターネットを通じておこなうことができるので朝の急がし保育士の時間でも、システムを通して保護者からの出欠連絡を受け取ることができるようになるのです。

唯一のデメリットであることあげるのであれば、連絡帳機能などもシステムを利用する場合、保護者にとって園児の思い出がデジタル化してしまうという点です。デジタル化してしまうと形として残らないという声がちらほらと上がっております。今後のICTシステムの課題としては、このような保育連絡システムや園児管理台帳などのようなデジタル化したデータをいかにアナログな思い出として保護者に提供できるかが課題であるようにも感じます。

保護者専用のマイページで何ができるのかを知る

保護者専用のマイページ機能を持ち合わせているシステムが最近では多く見受けられます。kidslyをはじめ、CoDMONやhugmoなどがその代表であるといえるのではないでしょうか。このよな保護者専用のマイページをもつことにより、保護者や保護者の親戚は園児の記録をクラウド・インターネットを通じて共有することができるようになります。保護者専用のページが結果として、保育園と保護者との距離を近づける窓口になります。さらにこれらのマイページの作りが、最近のSNSのような作りになっていることから利用する保護者にとって抵抗なく利用することができます。

デジタル化することにおける一番のデメリットとは?

連絡帳機能などもシステムを利用する場合、保護者にとって園児の思い出がデジタル化してしまうという点です。デジタル化してしまうと“形”として思い出が残らないという声が上がっております。今後のICTシステムの課題としては、このような保育連絡システムや園児管理台帳などのようなデジタル化したデータを、いかにアナログな思い出として保護者に提供できるかが課題であるようにも感じます。その解決法として現在hugmo(ハグモー)のサービスの一つとして写真アルバムの作成サービスがあります。このようなデジタルのものも形としてプリントアウトできるサービスなどが今後広がってくることでより保育園でのICTシステムの広がりがうまれてくるのではないでしょうか。